名取鉄平との戦いを制したアレジが第10戦で初優勝 - superformula lights

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名取鉄平との戦いを制したアレジが第10戦で初優勝

2021/06/19

ジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)ジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)

 2日間3セッションに渡る専有走行を経て、Buzz Presents 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第4大会は6月19日(土)の公式予選/第10戦の決勝日を迎えた。ただ、専有走行ではずっとドライコンディションだったスポーツランドSUGOは、この日宮城県は梅雨入りが宣言され、それを反映するかのように朝から雨模様となった。

 そんななか、午前11時05分から全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第10戦/第11戦の公式予選がスタートした。雨量はそこまで多いわけではないが、路面はフルウエット。まずは各車が一度アタックを展開していくが、名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が1分30秒107をマーク。佐藤蓮(TODA FIGHTEX)、ジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)と続く。

 各車一度アタックを終えピットに戻った後、ふたたびコースに入っていくが、タイヤをウォームアップさせアタックに入っていったところで、DRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が馬の背コーナーでコースアウトを喫してしまい、赤旗中断となってしまった。

 その直前、残り5分というタイミングで1分30秒045をマークしていたアレジがこの予選の最速タイムをマークし、第10戦のポールポジションを獲得した。アタックラップ中に赤旗が出てしまった名取は2番手。赤旗再開後、わずかなタイミングを狙うもスピンを喫した佐藤蓮(TODA FIGHTEX)が3番手に。4番手には平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が、5番手には河野駿佑(RS FINE K&N 320)がつけた。

第10戦 スタート第10戦 スタート

■雨のなかアレジが名取をリード

 午後3時50分にコースインする予定だった第10戦の決勝レースだが、直前に行われたスーパーフォーミュラの公式予選が赤旗中断によって遅れ、午後4時15分からコースイン。午後4時40分にフォーメーションラップが始まった。

 迎えたスタートでは、ポールポジションのアレジ、2番手の名取ともにスタートを決め1コーナーに入っていくが、3番手スタートの佐藤は発進がうまくいかず、まさかの最後尾に落ちてしまう。3番手には平良がつけ、河野が4番手に。5番手には、予選で苦戦していたもののスタートで大きく順位を上げた三宅淳詞(MAX RACING 320)がつけた。

 トップに立ったアレジは1周目からリードを築きはじめ、序盤こそ名取がすぐ背後につけていたものの、少しずつそのギャップが広がりはじめた。3番手の平良はトップ2からは大きくギャップが広がり、2秒程度の差で河野が続く。一方、5番手の三宅の後方からは野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が迫り、僅差での争いとなっていった。

 レースは少しずつ雨量が多くなるなか、大きな順位の変動がない展開となっていったが、10周目に最終コーナーでDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)がスポンジバリアにクラッシュしてしまった。これでレースはセーフティカーが導入されたが、SC導入決定直後の12周目、7番手を走っていたルッカ・アレン(Albirex-RT)も最終コーナーでクラッシュしてしまう。

 この段階で雨量がかなり多かったこともあり、セーフティカーはコースにステイし、15周目にリスタートが切られた。トップのアレジはファステストラップを1分31秒698、1分31秒650、さらに1分31秒333と、クリアな視界を活かしながら名取とのギャップを広げていく。

 一方、リスタート後から激しい展開となったのは、三宅を先頭とした5番手争い。背後につけた野中、さらにアレンのコースアウトで7番手まで順位を戻してきた佐藤との3台によるバトルが展開されていった。

ジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)ジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)

■マスタークラスは畑が初優勝

 途中セーフティカーが導入されたこともあり、レースは最大延長時間となる40分が少しずつ近づいていく。当初26周の予定だったレースは、24周目がファイナルラップとなった。トップのアレジは、名取とのギャップを最後まで守り続けトップチェッカー。アレジがスーパーフォーミュラ・ライツでの初優勝をポール・トゥ・ウインで飾った。

 名取は1.161秒差まで詰め寄るも2位という結果に。3位は平良で、第6戦鈴鹿以来となる表彰台となった。4位は河野、5位争いは緊迫した展開を制した三宅で、6位に野中、7位に佐藤という結果となった。アレジの優勝により、今季4人目のウイナーが誕生することになった。

 マスタークラスは、8周目の4コーナーで首位を走っていた今田信宏(JMS RACING with B-MAX)がコースアウト。コースに復帰することはできたものの、その間に畑享志(A-NeKT with B-MAX 320)が首位に浮上すると、難コンディションのなか総合8位でフィニッシュ。マスタークラス初優勝を飾ってみせた。

平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)

三宅淳詞(MAX RACING 320)三宅淳詞(MAX RACING 320)

畑享志(A-NeKT with B-MAX 320)畑享志(A-NeKT with B-MAX 320)