富士大会が開幕。専有走行は名取鉄平が全セッション首位に - superformula lights

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富士大会が開幕。専有走行は名取鉄平が全セッション首位に

2021/04/02

名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)

 桜も見頃を迎えた4月1日(木)、いよいよ2021年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の第1ラウンドが静岡県の富士スピードウェイで開幕した。大きく顔ぶれも変わり、新時代の到来を予感させるスーパーフォーミュラ・ライツとしての2年目のシーズンがいよいよ始動することになった。

 これまで3月10〜11日に鈴鹿サーキットで、3月24〜25日に富士で合同テストが行われ、開幕に向けて走行が重ねられてきたが、迎えた第1ラウンドには13台がエントリー。ただそのうち、ルッカ・アレン(Albirex-RT)は直前で参加を見合わせることになり、4月1日(木)の午後1時にスタートした専有走行1回目には12台が参加。合同テストで見出した課題をもとに、少しずつラップタイムを上げながら周回を重ねていった。

 クラッシュ等のアクシデントはなく進んだ専有走行1回目だが、開始から45分ほどというところで、富士合同テストでも上位タイムをマークしていた河野駿佑(RS FINE K&N 320)が駆動系トラブルのためピットに戻り、その後は修復のためこのセッションで走行することはできなかった。

 時折陽が差すものの、曇り空のなか行われた専有走行1回目では、終盤に各車が一度ピットに戻り、ニュータイヤを履きセットアップの確認を行うと、ここで1分33秒325をマークした名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)がこのセッションのトップタイムに。さらに、合同テストでトップタイムだった佐藤蓮(TODA FIGHTEX)が1分33秒574を記録。2番手につけた。

 3番手には1分34秒152で平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)がつけ、合同テストではセットアップに苦しんでいた三宅淳詞(MAX RACING 320)が4番手に。5番手にはジュリアーノ・アレジ(TOM'S 320)が続き、走行初日を終えた。

佐藤蓮(TODA FIGHTEX)佐藤蓮(TODA FIGHTEX)

■2日目も名取が好調ぶりをみせる

 明けて4月2日(金)の走行2日目の富士スピードウェイは曇り空。気温も前日より低い状況で、1分34〜35秒台だった前日よりもタイムは全体的に向上しており、1分33〜34秒台で上位陣はラップを重ねていった。前日トラブルに見舞われた河野も、その日のうちに修復が完了しており、この日は走り出しから周回を重ねた。

 このセッションも赤旗なく走行が進められたが、終盤に1分32秒707までタイムを伸ばしたのは名取。次いで1分32秒957で佐藤が続き、トップ2は専有走行1回目と同じ顔ぶれに。3番手には野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が、4番手に三宅、5番手にアレジがつけた。

 なお、このセッションで今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が終了間際にコース外のバンプにヒットしてしまい、モノコックにダメージを負ってしまったことから、午後の専有走行3回目に走行することができなかった。

 3時間のインターバルを経て、午後1時から行われた専有走行3回目は、午前に続き曇天模様。翌日の公式予選、決勝レースに備え、各チームロングランを中心にメニューをこなしていった。この走行でもアクシデントはなく、赤旗は出されずセッションは推移。最終的に、2日間で赤旗中断は一度もなかった。

 終盤には再度ニュータイヤが投入されたが、最後のアタックで、このセッションで唯一の1分32秒秒台となる1分32秒536をマークした名取が専有走行3回目も首位で終え、3回の専有走行のすべてでトップタイムとなった。2番手には佐藤、3番手にはアレジ、4番手に河野、5番手に平良がつける結果となった。

野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)

■「昨年の経験を活かしていきたい」と名取は手ごたえ

「感触は走り出しから良く、ライバルに対してアドバンテージをもって走ることができています。専有走行3回目でのアタックも、自分を追い込んで限界を探ることができましたし、決めることができたので、予選でそれを出すだけだと思います」と名取。

「公式予選の前にスーパーフォーミュラのフリー走行があるので、その点は読めないところもありますが、昨年の経験を活かしていきたいですね。レースは何があるか分からないので油断しないようにいきたいですが、3レースとも優勝できるように頑張りたいです」

 一方、2番手につけた佐藤は「なかなか苦戦しているというのが正直なところです。セクターによって速いところ、差がついているところがありますね。明日の公式予選までにいかにそこを煮詰めていくかが課題です」と語った。

「テストからいろいろなところを試していますが、ライバル勢の進みが速い印象です。僕たちも予選に向けて、できる限りのことをしていこうと思っています」

 専有走行終了後、メインストレート上では1回のみスタート練習が行われ、2日間の専有走行を締めくくった。4月3日(土)はいよいよ午後零時15分から公式予選が、午後4時からは第1戦の決勝レースが行われる。

ジュリアーノ・アレジ(TOM'S 320)ジュリアーノ・アレジ(TOM'S 320)

三宅淳詞(MAX RACING 320)三宅淳詞(MAX RACING 320)