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第13戦は小出峻が完璧なレースでポール・トゥ・ウイン
3日間に渡って6セッション行われた専有走行を経て、9月9日(土)の岡山国際サーキットはふたたび夏空が広がり、残暑のなかで迎えた。この日は午前10時30分から第13戦の公式予選が行われ、コースオープンとともに今田信宏(JMS RACING with B-MAX)がまずはピットアウト。その後他車両も続々とコースインを果たしていった。
各車とも4〜5周目にアタックラップを展開していくが、この中でまず1分24秒台のタイムを記録したのは小出峻(HFDP WITH TODA RACING)。翌周、小出はさらに1分23秒952にタイムを上げた。
野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)やイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)が1分24秒台前半のタイムを記録していくことになるが、小出のタイムには届かず。小出がスーパーフォーミュラ・ライツでの初めてのポールポジションを獲得した。
僅差の2番手となったのは1分24秒119を記録したオオムラ・フラガ。3番手には野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が、4番手には木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)がつけた。一方、ランキング首位の平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)は、1コーナーでコースオフ。タイムロスを喫し1分28秒647というベストタイムとなってしまう。一度ピットインしタイヤを交換したものの、チェッカーに間に合わず、ベストタイムも走路外走行のため抹消され、まさかの予選不通過となってしまった。
■木村がまさかのポジションダウン
午後2時50分にフォーメーションラップを迎えた第13戦は、コースイン時こそやや陽が陰っていたものの、グリッドでは強い夏の日射しが照りつけた。スタートでは、上位陣は波乱なくスタートを切っていき、ポールポジションの小出がトップで1コーナーへ。オオムラ・フラガが2番手に続いた。
一方3番手の野中、そして4番手の木村にはデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)が猛然と襲いかかっていったが、オープニングラップの攻防のなかで木村がポジションを死守。逆に2周目になると、ビダーレスの後方からエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)、さらに最後尾から一気にポジションを上げてきた平良が続く展開となった。
暑さのなかで上位陣は少しずつギャップが広がっていくことになったが、トップの小出、2番手のオオムラ・フラガの後方で、野中と木村の3番手争いが少しずつ激化していく。さらにビダーレスを先頭にトゥルーリ、平良、古谷が僅差の5番手争いに。1ポイントでも欲しい平良は、抜きどころを定めながらレースを進めていった。
中盤までは大きな順位変動はなかったものの、11周目には中団で波乱が起きた。野中と3番手を争っていた木村にミッショントラブルが発生し、一時スローダウンを強いられたことで大きくポジションダウン。8番手までドロップしてしまった。これでビダーレスが4番手、トゥルーリが5番手で、平良がついに6番手まで浮上した。
ただトラブルの症状がすぐに治まったことから、木村は古谷をかわし7番手に順位を戻すと、さらに前を行く平良にも接近していった。終盤、トゥルーリを先頭に平良、木村が急接近。18周目、その3台の争いのなかで平良がトゥルーリをかわし5番手にポジションを上げると、さらにビダーレスにも接近していった。
■4位〜7位の争いは最終盤まで緊迫
そんな争いを後目に、小出は最後は5.370秒差をつけポール・トゥ・ウイン。1分25秒380のファステストラップも記録し、TODA RACINGの地元レースでパーフェクトレースを飾った。2位はオオムラ・フラガで、3位は野中という表彰台の顔ぶれとなった。
一方、4番手争いは最後まで緊迫。平良がビダーレスに肉迫していく一方、トゥルーリと木村の戦いは23周目のヘアピンでサイド・バイ・サイドに。ここで2台はまさかの接触。足回りを破損してしまった木村はコースサイドにマシンを止めてしまうことになった。
最終的にビダーレスは4位、平良は5位でフィニッシュし、平良は予選の遅れを最大限リカバリーしてみせた。一方6位でフィニッシュしたトゥルーリだったが、木村との接触に対し30秒加算のペナルティーが科せられ降格、6位には古谷が繰り上がった。
マスタークラスはスタートでDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が遅れたことでトップに立った今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が序盤リードを広げるも、DRAGONが追い上げ。ただ最後は今田が0.595秒差でDRAGONを振り切り優勝を飾っている。