スタートの攻防を制した木村偉織が2戦連続のポール・トゥ・ウイン - superformula lights

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スタートの攻防を制した木村偉織が2戦連続のポール・トゥ・ウイン

2023/05/21

木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)

 5月21日(日)、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1大会オートポリスは第2戦、第3戦の決勝日を迎えた。5月20日(土)の公式予選の前から晴れ間が見えていたオートポリスは、この日も朝から晴天に恵まれ、気温もグングンと上昇。午前から汗ばむ陽気となった。

 5月20日(土)の第2戦の公式予選では、平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)と立て続けにTOM'S勢がタイムを出しにいくが、1分38秒742を記録し、第1戦に続きこれらを上回ったのは木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)。さらに小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が1分39秒077で2番手に続いた。

 ただ直後、「3コーナーで行きすぎてしまった」という今田信宏(JMS RACING with B-MAX)のスピンにより、セッションは赤旗中断となる。再開後、6台がふたたびアタックを展開したが、大きな順位変動もなく木村が2戦連続のポールポジションを決めた。

 2番手は小出、3番手には古谷がつけ、4番手にはイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)が続きSUPER GTでのチームメイトが2列目に並んだ。

第2戦 スタート第2戦 スタート

■序盤の上位陣は僅差の争いに

 爽やかな晴天のもと、午前9時にフォーメーションラップが始まった第2戦。気温が上がりつつあるとはいえ、前日午後の第1戦よりも低い気温のなかで迎えたスタートでは、ポールの木村の蹴り出しが鈍く、2番手の小出がやや先行して1コーナーにアプローチするが、イン側で粘りをみせた木村が首位を死守。木村、小出という順位で3コーナーへ向けアプローチした。

 一方、2列目も古谷とオオムラ・フラガによるサイド・バイ・サイドの攻防が展開されるが、こちらも古谷が3番手をキープ。逆にオオムラ・フラガの背後には7番手からポジションを上げた野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が続く。

 一方5番手スタートのデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)は、スタートで失速し9番手までポジションを落とし、4周を終えピットイン。レースを終えた。また最後尾グリッドだった今田信宏(JMS RACING with B-MAX)もスタートで遅れている。

 前日の21周よりも距離が短い14周のレース、さらに気温も低く、第1戦でドライでのタイヤの消耗を理解したドライバーたちは、前日よりも高いペースで序盤のレースを進めた。また上位陣は僅差で、木村、小出、古谷のトップ3は1秒以内の争いを展開する。

 さらにその後方では、オオムラ・フラガと野中の争いが激化。3周目を過ぎるころから毎周のように最終コーナーが速い野中がメインストレートでオオムラ・フラガに迫るも、ストレートが速いオオムラ・フラガがポジションをキープ。息詰まる攻防が続いた。

小出峻(HFDP WITH TODA RACING)小出峻(HFDP WITH TODA RACING)

■マスタークラスはDRAGONが逃げ切り

 ただ、第3戦でも同じタイヤを使用するドライバーも多かったことから、終盤には上位陣の差は少しずつ開いていき、トップを走っていた木村は小出に1.690秒のギャップをつけトップチェッカー。3周目に記録した1分40秒164のファステストラップとともに、2戦連続のポール・トゥ・ウイン&フルマークを飾った。

 2位は小出で、スーパーフォーミュラ・ライツでの初めての表彰台を獲得した。3位は古谷で、こちらも2戦連続の表彰台となった。終盤まで接近戦を展開していた4番手争いだが、オオムラ・フラガが最後は野中に対して1.282秒差をつけ4位フィニッシュ。初入賞を飾っている。5位は野中、6位は平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)となった。

 マスタークラスは、スタートで今田が遅れたこともあり、DRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が終始レースをリード。6周を終える頃には今田が接近しはじめ、フィニッシュ時には0.425秒差まで肉迫するも、DRAGONが逃げ切り、今季初優勝を飾ってみせた。