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鈴鹿サーキットで合同テストはじまる
初日は野中誠太がトップに
2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の開幕に向けた合同テストが3月8日(火)、三重県の鈴鹿サーキットでスタートした。走行初日は、午後零時15分から2時間のセッション1が行われ、晴天のもと野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320)がトップタイムをマークした。
2021年12月に、同じく鈴鹿で行われた合同テストから2カ月強。その間に各自動車メーカーやチームから行われた体制発表を経て、いよいよ2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権開幕に向けたテストがスタートした。3月8日(火)から行われた合同テストには、13台14名のドライバーがエントリーした。
快晴に恵まれたこの日は、午前に行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権の第1回公式合同テストのセッション3の後、午後零時15分からセッション1がスタートした。中には初めてのスーパーフォーミュラ・ライツドライブとなる川合孝汰(Rn-sports 320)などのドライバーもいたが、各車ともアウト〜インを繰り返しながら少しずつペースを上げていった。ただ、このセッションでは平木玲次(HELM MOTORSPORTS 320)、元嶋成弥(Rn-sports 320)、小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM'S 320)の3名は走行せず、11台がコースインした。
そんななか、開始から15分ほど過ぎたところで、木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)がスプーンで姿勢を乱し、一時コースサイドにストップしてしまったことから赤旗が提示される。木村は再始動しピットに戻ることができ、セッションはすぐに再開されたが、今度は古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)がS字でクラッシュ。ふたたび赤旗となった。
その後はしばらくアクシデントはなく、新シーズンの幕開けに向けた作業やセットアップの確認等、ランプランに従い走行が進められていたが、終盤の残り18分というところで、菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)がグラベルストップ。このセッションは3回の赤旗が提示された。
この時点で1分51秒043というトップタイムをマークしていたのは野中。再開後、ニュータイヤを投じてのアタックが展開されていくことになるが、野中は「タイヤの使い方など、自分のなかでも大きく変えていたところもありました」と試行錯誤しながらのアタックを行い、タイム更新はならず。しかしそれでも首位は譲らず、セッション1をトップで終えた。
■新シーズンへ向け思いもさまざま
「昨年の12月にもこのメンバーでテストを行いましたが、オフの間もコミュニケーションをとったりして、温かくチームに迎えていただいています。そのおかげで、テストも違和感なく進められました」と野中。
「フィーリングも変わっていないのでドライビングに集中できていますし、細かいインフォメーションも伝わっていて、いろんなセットアップの方向性も見つけられています。タイムよりも自分のドライビングをこのテストで煮詰めたいと思っています。今季はまずはチームのなかでトップに立つのが目標ですが、結果にこだわりすぎず、ドライバーとしてのスキルを上げていきたいですね」
一方、終盤のニュータイヤでのアタックで1分51秒123をマークし、2番手につけたのは太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)。今季から車名も変わったとおり、ブルーとレッドのHFDPカラーがあしらわれ車両のイメージも一新した。
「このクルマに乗るのは2回目になりますが、まだ身体の面でもロングランのときなど、細かいところでもっと余裕をもって扱えるようにならなければと思っています。今季は参戦初年度なので、経験豊富なチームの皆さんのアドバイスを聞きながら成長したいと思います。そのなかで今日は悪くないタイムが出たので安心しました。明日もチームと作業を進めていきたいですね」と太田はテスト初日を振り返った。
また太田と同様、カラーリングが一新されたのは木村の1号車。「走りはじめに赤旗を出してしまったのは反省点です。ペースも乱れてチームの皆さんには迷惑をかけてしまいました。その後はロングランもでき、ニュータイヤのフィーリングも分かってきたと思います」と4番手につけた木村は語った。
「チームはすごくドライバーファーストで、速くなるためにいろいろなことを教えてくれます。ライツでドライを走るのが初めてだったので、クルマやフィジカルなどまだ未知数のところもあるのですが、どんな準備をすれば良いのか、課題を持ち帰れば良いのかなど、多く走って今後に繋げられればと思っています」
またそのHFDP勢の2台の間には、参戦2年目となる平良響(Kuo モビリティ中京 TOM'S 320)が入った。「今季はチームメイトに小高選手がいますが、チームのなかでもトップを獲るということを意識しています。今日はクルマがすべてフレッシュでしたが、1時間近くをチェック、最後はニュータイヤを入れたりと作業を進めました。赤旗のタイミングでうまく使えませんでしたが、その分明日使えるので、2日目が楽しみですね」と初日を振り返った。
フレッシュな顔ぶれのなかで、早くも開幕に向けた緊張感が高まり始めたスーパーフォーミュラ・ライツ鈴鹿合同テスト。2日目となる3月9日(水)は、午前9時からセッション3、午後2時からセッション4が行われる。