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もてぎで合同テスト開幕。1日目は小林利徠斗がトップタイム
小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)
3月11日(月)、栃木県のモビリティリゾートもてぎで、2024年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の開幕に向けた第1回合同テストがスタートした。ドライコンディションに恵まれた走行初日は3時間の走行が行われ、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)がトップタイムを記録した。
2024年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は4月27日(土)~28日(日)に開幕するが、その舞台となるモビリティリゾートもてぎで、いよいよ第1回合同テストが始まった。今季、スーパーフォーミュラ・ライツでは全車がワンメイクエンジンとして搭載するTOM'S TGE33エンジンの導入、さらにクムホのコントロールタイヤ採用と新たな時代を迎えることになるが、その幕開けとなるテストには11台14名のドライバーが参加した。
走行初日のモビリティリゾートもてぎは晴天に恵まれ、気温12度ほどと暖かさを感じる陽気となった。ただ、走行2日目となる3月12日(火)のもてぎは雨の天気予報が出ており、当初予定していた走行時間を変更。午後1時から午後4時までの3時間のセッション1が行われた。
セッション開始直後から、積極的にピットアウト~インを繰り返しながら周回を重ねていったのはTOM'S勢。2024年からカーナンバー36をつける野中誠太、37をつける古谷悠河、そして2024年にスーパーフォーミュラ・ライツデビューとなる小林利徠斗、中村仁のふたりが参加した。またTODA RACINGからは荒尾創大が参加している。この2チームは富士スピードウェイで一度シェイクダウンを行ってからの合同テストとなった。
一方、今回がシェイクダウンとなったB-MAX RACING TEAM勢はケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)、小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)の2台がなかなか走行準備が整わず、中盤になって小出が30号車をドライブするシーンも見られた。また、前日までスーパーフォーミュラを戦っていた2023年スーパーフォーミュラ・ライツ王者の木村偉織、さらに菅波冬悟が今季マスタークラスに参戦する清水康弘(GNSY 324)の8号車、藤原誠(TEAM DRAGON 324)の13号車などをシェア。今田信宏(JMS RACING TEAM)の4号車は今田がドライブした後、佐々木大樹が乗り込んだ。
このセッションはコースアウト等はしばしばあったもののグラベルストップはなく、赤旗中断なく続いていたが、セッション後半には、中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)がピットレーン入口でストップ。これはそのまま牽引されピットに戻ったが、残り27分というタイミングで、荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)がセカンドアンダーブリッジ下でストップ。どちらもガス欠とのことで、車両回収のためこのセッションで唯一の赤旗が提示された。
その後荒尾はふたたびコースに戻ると、終盤には1分42秒999までタイムアップ。タイミングモニターのトップに躍り出た。しかし、チェッカー間際には小林が1分42秒987にタイムを上げ、このセッション1を首位で終えることになった。2番手は荒尾、3番手は中村とルーキー勢が上位を占めた。
「初めてドライブしたのは富士スピードウェイだったのですが、富士はコースが大きいので、その環境のなかでは慣れたと思っていたのですが、もてぎは少し勝手が違うので、難しいところがあると思っています。そんな中でトップタイムを獲れたので、開幕に向けて良いすべり出しができたと思います」と合同テスト初日を終えた小林は語った。
また2番手につけた荒尾は、四輪ステップアップ後ヨーロッパが主戦場で「ライツは富士で一度乗ったのですが、もてぎ自体が初めてでした。日本のコースはだいたい初めてなのですが。少しずつ慣れてきましたが、まだ1周をまとめてきれていないです」と初日を振り返った。
「クルマも乗りやすく、自分としてもこのコースに適応できていると思うので、開幕まで1ヶ月あるなかで、悪くないのではないかと思っています」
エンジン、タイヤが新しくなり、今季はルーキーにとってもチャンスの年とも言える。一方で、結果が欲しい2年目以降のドライバーもこのまま黙っているわけにはいかないだろう。開幕に向けた期待が高まる合同テスト初日となった。なお、2日目となる3月12日(火)は天候によりタイムスケジュール変更の可能性があるという。