オートポリス大会の専有走行全体のトップはフレデリックも、最後に野村が最速タイム - superformula lights

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オートポリス大会の専有走行全体のトップはフレデリックも、最後に野村が最速タイム

2025/05/16

野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)

 3月に三重県の鈴鹿サーキットで開幕した全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、約2ヶ月のインターバルを経て5月17日(土)〜18日(日)に行われる第2大会を迎えた。舞台は大分県のオートポリスだ。

 そんな第2大会は、5月15日(木)午前10時15分からスタートした専有走行1回目で幕を開けた。このセッションは晴天に恵まれ、初夏の陽気のもと行われた。今大会では、TOM'Sの36号車に負傷療養を終えたエステバン・マッソンが乗り込んだほか、JMS RACING TEAMの4号車には今田信宏が復帰しマスタークラスの参戦に。またDELiGHTWORKS RACINGの2号車には、スポットというかたちで岩澤優吾が起用されている。

 この週末は5月16日(金)の午後から天候が悪化する予報が出ており、各車とも専有走行1回目から積極的に周回を重ねていったが、セッション途中に復帰のマッソンがセクター3でクラッシュしストップ、今田が1コーナーでグラベルストップと2回の赤旗が提示された。

 そんな専有走行1回目は、終盤ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)が1分38秒224を記録しトップタイムに。2番手には野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)が1分38秒423、3番手にはザック・デビッド(B-MAX RACING 324)が1分39秒142で続き、B-MAX RACING TEAMがトップ3を独占。開幕大会で3連勝を飾った佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が4番手、マッソンが5番手につける結果となった。

 午後3時から行われた専有走行2回目は、やや雲が増えたものの時折陽が差すコンディション。この走行では赤旗中断はなくセッションが推移し、終盤には各車がニュータイヤでアタックシミュレーションを実施した。まずはマッソンが1分38秒619を記録しトップに立つと、これをデビッドが1分36秒301で更新。さらに野村と佐野が1分36秒485とまったくの同タイムで続いた。

ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)

■専有走行2日目はタイムスケジュール変更

 専有走行2日目となる5月16日(金)は朝から曇り空。この週末の天気予報は少しずつ変化していたが、荒天の可能性も考慮され16日(金)はタイムスケジュールを変更。午後の専有走行4回目は90分間の走行を60分間と30分間の2回に分けて行われることになった。

 午前9時45分から行われた専有走行3回目開始直前には予報よりも早く雨も降り出したが、幸い、すぐにコースを濡らすほどではなく各車がスリックを履いてコースイン。ただ序盤デビッドがクラッシュしたことで、一度赤旗が提示された。

 その後は雨は降らず、セッションも赤旗中断なく推移。終盤のアタックシミュレーションは行われず、フレデリックが記録した1分37秒453がトップタイムに。野村が1分37秒980が2番手、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)が1分38秒046で3番手につける結果となった。

 午後1時40分からスタートした60分間の専有走行4回目は、曇り空のもとドライコンディションのもと走行が進められていったが、途中ストップ車両のため赤旗が提示された。その後は大きなアクシデントなく推移し、古谷が1分38秒834でトップに。佐野、マッソンとTOM'Sがトップ3を占める結果となった。

 4回目から40分間のインターバルで迎えた5回目は、午後3時20分にスタートした。直前にはわずかに雨が舞ったが、各車とも翌日の天候を見越してか予選さながらにニュータイヤを投入して走行を実施。各車が5周をこなしピットインした。ここでまずはフレデリックが1分38秒358でトップに。小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が1分38秒519で2番手、野村が1分38秒527で3番手につけた。

 ふたたび各車がコースインしたのは、残り8分を切ってから。ふたたびニュータイヤによるアタックが行われ、ここで野村が1分37秒930までタイムアップ。さらに佐野が1分38秒292にタイムを上げ、この専有走行5回目は野村、佐野、フレデリックというトップ3となった。専有走行全体では、フレデリックがトップタイムとなっている。

佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)

■注目集まる5月17日の天候

「自分自身、調子は悪くありませんでしたが、トップとはタイム差を感じていました。そんななかで、最後の5回目でクルマが理想どおりに動いてくれました。良い方向にはきていると思います」というのは専有走行5回目でトップにつけた野村。

「前回、佐野選手に3連勝を許してしまいましたが、今回やり返すつもりできていますし、最後にトップで終えられたのは良かったです。もちろんライバルも伸びてくるとは思いますし、明日の天候も分かりませんが、この調子を維持したいですね」

 また2番手となった佐野は「専有走行はずっと調子が悪く、ライバルが速い状況でしたが、チームの皆さんと協力し、4台で情報共有しながら競えるところまできました。5回目は、自分のアタックも決まったにも関わらずタイム差があったので、その点は悔しいです。ただ明日からが本番ですからね」と2日間の走行を振り返った。

 5月17日(土)は午前11時05分から公式予選が、午後3時30分からは第4戦の決勝レースが行われる予定となっているが、天気予報は刻々と変わっている状況だ。誰が第2大会の流れをつかむのかはまだ分からない。

古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)