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1コーナーへの攻防を制した宮田莉朋が
第12戦を制し今季9勝目
2日間に渡る専有走行から一夜明け、迎えた12月5日(土)は午前8時15分から、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第12戦・第13戦の公式予選がスタートした。
冬晴れのもと、宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S 320)、小高一斗(カローラ中京 Kuo TOM'S 320)と各車がコースインしていき、タイヤをウォームアップさせアタックラップに入っていく。
そのなかで、まずは宮田が5周目に1分49秒957をマークしトップに立ち、小高が続いていくが、ここ数戦ライバルたちと異なるタイミングでアタックを行っている阪口晴南(Buzz Racing with B-MAX)が4周目に1分49秒799をマーク。トップに浮上する。
一度各車がピットに戻り、残り12分を過ぎ再度アタックに入っていくが、ここで阪口が1分49秒046にタイムを伸ばし、第12戦のポールポジションを獲得。さらにポールの1ポイントを加えた。2番手には宮田、3番手には小高がつけ、4番手は河野駿佑(RS FINE K&N 320)という結果となった。
■スタートでトップ3の順位が変動
全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の決勝レースの影響により、10分ディレイとなる午後3時20分に迎えた第12戦の決勝レース。
専有走行で起きたトラブルのためエンジン交換を行った小高、名取鉄平(TODA FIGHTEX)、畑享志(A-NeKT with B-MAX)がそれぞれ5グリッド降格のペナルティを受けており、小高は8番手から、名取は11番手から、畑は12番手からスタートを切った。
西日がさす中で迎えたスタートでは、ポールポジションスタートの阪口が2番手スタートの宮田を牽制し、大きくイン側へ寄せていく。しかし、加速に優った宮田が1コーナーでホールショットを奪い、さらに阪口のアウト側からは3番手スタートの河野が伸びをみせ、阪口に先んずる形で1〜2コーナーへ。これで宮田、河野、阪口というオーダーでオープニングラップに入っていった。
一方、その後方からは4番手スタートの片山義章(B-MAX RACING with OIRC)が続くが、8番手スタートだった小高がオープニングラップで大きく順位を上げており、2周目の日立オートモティブシステムズシケインで背後につけると、翌周の1コーナーで片山をオーバーテイク。4番手につけた。
トップの宮田が少しずつ河野とのギャップを築いていく中、河野に対して阪口が接近。なかなかオーバーテイクを許さない河野と阪口の緊迫した戦いが続いていく後方で小高もこの2台に近づいていった。
また、片山には11番手スタートから追い上げをみせてきた名取鉄平(TODA FIGHTEX)が近づき、バトルとなった。
■阪口にはまさかのペナルティ
河野と阪口のバトルは、5周目の日立オートモティブシステムズシケインで決着をみせる。翌周の1コーナーでは河野がふたたび阪口に勝負をかけるも、再度の逆転はかなわず阪口が2番手に浮上した。
この結果、2位でフィニッシュを果たした阪口だが、チェッカー間際にまさかのペナルティが課された。スタート時に宮田への幅寄せ行為を行ったとして、競技結果に30秒加算となってしまったのだ。
一方、トップを快走していた宮田は7周目に1分50秒914というファステストラップをマークすると、さらにファイナルラップには1分50秒714に更新。ファステストラップの1ポイントを加えチェッカー。今季9勝目を飾った。
阪口は30秒加算のペナルティで8位に降格となった結果、河野が2位となり、全日本F3選手権時代からの最高位を更新。今季初表彰台を獲得した。3位は終盤まで追い上げをみせた小高となった。
4位は終盤までポジションを守った片山、5位は名取という結果に。ファイナルラップまでチームメイト同士のバトルを展開したルッカ・アレン(Albirex-RT)が6位で今季3回目の入賞を果たしている。
マスタークラスは植田正幸(Rnsports320)がスタートからクラス首位を守っていたものの、DRAGON(TEAM DRAGON SFL)が4周目の1コーナーで植田をパス。8連勝で今季10勝目をマークしている。今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が2位、植田は違反スタートがあったとしてドライブスルーを科せられたこともあり、3位にとどまることとなった。