SUGO大会が開幕。木村偉織が専有走行でトップタイム - superformula lights

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SUGO大会が開幕。木村偉織が専有走行でトップタイム

2022/06/17

木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)

 2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、6月18日(土)〜19日(日)に開催される第4大会を迎えた。舞台は宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGO。シリーズ唯一の東北での開催であり、タイトでドラマも多いコースのひとつだ。

 この第4大会からスーパーフォーミュラ・ライツはシリーズ後半戦を迎えることから、各ドライバーとも終盤へ向け良い成績をつかみたいところ。6月18日(土)の公式予選/第10戦を前に、6月16日(木)〜17日(金)には、4回の専有走行が行われた。

 そんな第4大会は、12台がエントリーした。前大会のオートポリスに続き植田正幸(Rn-Sports 320)が参戦せず、マスタークラスは今田信宏(JMS RACING with B-MAX)とDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)の2台のエントリーとなった。

 やや雲があるものの晴天に恵まれた6月16日(木)は午前10時30分から専有走行1回目がスタートしたが、こちらも前大会同様、今田のマシンには佐々木大樹が、DRAGONのマシンには松下信治が乗り込んだ。また、第3大会でのペナルティポイントにより、木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)は専有走行2回目の開始30分まで、菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)は専有走行1回目の開始1時間までピットでの待機となった。

 コースオープンから各車がセットアップ等週末に向けた作業を行っていくが、開始から50分が過ぎたころ、ハイポイントコーナーで平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)がコースアウト。一度赤旗中断となった。ただ、平良はフロントウイングにダメージを追ったものの、自走でピットに戻っている。

 その後少しずつラップタイムが上がっていくが、5分間延長された終盤に1分14秒450までタイムを伸ばしたのは、DRAGONの30号車をドライブした松下。2番手には小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)が1分14秒989で続き、3番手には第3大会のオートポリスでトラブルが多かった川合孝汰(Rn-sports 320)がつけた。

 午後1時40分からスタートした専有走行2回目は、やや雲が増えたものの、午前に続き暑さがわずかにあるなかでスタートした。この走行では今田が4号車のステアリングを握り、松下はアウト〜インのみをこなしDRAGONに交代した。

 赤旗中断なく進んだ専有走行2回目は、1回目で3番手だった川合が1分14秒179をマークしトップに。野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)が2番手、小高が3番手に。ペナルティにより1回目を走ることができなかった木村が4番手、5番手には平良がつけた。

「SUGOは得意なのでイメージがしやすいです。今回は、前回とは違う準備を自分も進めてきましたし、チーム体制も変更がありました。これまでは良さそうですが、まわりの状況が分かりませんからね。でもまずトップタイムを獲れたのは良かったです。今までに比べたら良い状態ですし、まずはしっかりと結果を残せればと思っています」」と川合は初日のタイムに手ごたえを感じていた様子だった。

野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)

■2日目の午前は雨模様に

 一夜明けた6月17日(金)の走行2日目だが、朝からSUGOは雨が降り、午前9時からの専有走行3回目はウエットコンディションで迎えることになった。その後天候が回復する予報が出ていたこと、また土日がドライの予報が出ていたこともあり、開始直後は木村、菅波、太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)の3台のみがコースインした。

 開始から30分が経つと川合もコースインしたが、多くのマシンは走行を見合わせた。早朝の時点では午前9時頃には雨が止む予報だったものの、最終的に雨が止んだのは1時間を過ぎたころで、なかなかドライコンディションには転じず。ウエットのなか47周を走った木村が最後に1分24秒134をマーク。菅波が1分24秒935で2番手、3番手は太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)の1分25秒251となった。

 この日のスポーツランドSUGOは、昼ごろには少しずつ青空が見えはじめ、午後2時からスタートした専有走行4回目は雲があるものの晴天に。ドライコンディションを待ちわびたかのように、コースオープンから12台が走行をスタートさせた。平良や野中、さらに木村がタイムを伸ばし、1分14秒中盤のベストタイムがマークされる。

 赤旗中断はないまま進んだこの専有走行4回目だが、終盤になると木村が1分13秒871をマーク。週末で初めての1分13秒台に突入する。さらに太田や小高、菅波も1分14秒台前半にタイムを縮めていったが、木村がさらに1分13秒323に更新する。

 終盤には、各車がニュータイヤを投入し、7台が1分13秒代に突入するものの、木村のタイムは上回れず。木村がトップ、野中、菅波というトップ3に。川合が4番手、初日苦戦していた太田が5番手となった。

「クルマはまだまだできることもありますし、ドライビングでもできることがあります。初日ほぼ走ることができなかったこともあり、ウエットでもドライでも、今日はSUGOに慣れることが大事だと誰よりも走りきろうと臨みました」というのは木村。

「その成果もあり最後はトップで終わることができたと思います。明日はスーパーフォーミュラが走ってからの予選なのでどうなるかは分かりませんが、自分のなかでのSUGOの走りをしっかりイメージして、自分ができることに集中していきたいですね」

 また2番手となった野中も「今回はベースのセットアップも最初から大きな問題なく走れているので、走りとクルマを煮詰めていきました。順調にいっていると思いますし、明日のスーパーフォーミュラ後の予選がカギだと思っています。ライバルも速いので、その前に出られればベストですが、フロントロウは確実に獲れるようにしたいです」と、やはり6月18日(土)の予選が重要になると語っている。

 そして3番手となった菅波も「毎日路面も変わりますが、初日と2日目もフィーリングが違います。今日は予選に向けてどれだけ合わせるかをテーマにやっていったので、限られたセッションのなかで良い方向にいけました」と語った。
「予選に向けても良い方向にいっていると思うので、走りをメインに改善し、なんとか予選で一発狙いたいですね」

 各ドライバーが語るとおり、全長も短くオーバーテイクポイントも多くないSUGOは予選が重要なのは間違いないさそう。6月18日(土)午前11時から予選が、午後3時35分から第10戦の決勝がスタートする。

菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)