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スタートを制した平良響が第14戦を制し2勝目を飾る
前日ウェットコンディションのなか、20周の第13戦が行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会は、第14戦/第15戦の決勝レースが行われる8月21日(日)を迎えた。土曜に行われた公式予選ではセカンドベストタイムで第14戦のグリッドが争われ、1分44秒817をマークした太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)がポールポジションを獲得。ベスト、セカンドと僅差のタイムを並べた平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)が2番手につけた。
専有走行から好調だった菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が1分45秒003で3番手に。第13戦でポールポジションを獲得した木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)はセカンドベストはわずかに伸ばせず4番手から第14戦を戦うことになった。
前夜まで降り続いた雨は8月21日(日)の朝には止んでいたが、天候は曇り。レコードライン上は完全に乾いてはいたが、コース上にはまだところどころが濡れた状況で、午前10時40分からの第14戦の決勝を迎えた。
■1周目の攻防で太田、木村が遅れる
この第5大会で初めてのドライで迎えたスタートでは、3番手スタートの菅波がやや遅れるが、フロントロウの2台は甲乙つけがたいダッシュを決める。しかし1コーナーでインを突いたのは平良で、2コーナーまでの攻防でトップを奪っていった。
2番手に続いた太田には、3番手スタートからポジションを上げた木村が襲いかかる。3〜4コーナーにかけての攻防では太田がイン、木村がアウトという位置取りでアプローチするが、わずかに前の位置からターンインした木村がアウトから太田をかわしていく。
しかしこのとき、木村の左リヤタイヤと太田のフロントウイングがわずかに接触。続く4コーナー立ち上がりから左リヤタイヤを破損した木村は白煙を上げスローダウン。太田はこの周2番手を守ったもののそのままピットインし、フロントノーズ交換を強いられてしまった。
これで2番手に浮上したのは、5番手から好スタートを決めた野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)。蹴り出しで遅れたもののポジションを取り戻すこととなった菅波が3番手、1周目にジャンプアップをみせた小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)が4番手、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)が5番手に。6番手には川合孝汰(Rn-sports 320)が続いた。
上位陣のギャップは2秒ほどで推移していくが、中盤接近しはじめたのは3番手の菅波と4番手の小高。ランキング2番手の太田がピットインを強いられたこともあり、小高にとってはここでどうポイントを取るかが重要なレースだったが、一方の太田はピットアウト後の7周目に1分45秒601というファステストラップをマーク。ポールポジションの1ポイントとともに、合計2ポイントをつかみにいった。
■平良が2勝目。TOM'Sはワン・ツーに
レース後半には晴れ間が出て日差しが強くなっていくなか、上位陣の争いは2〜4秒差ほどのギャップで推移していく。トップの平良は最後まで高いペースを譲ることなく14周のレースを走りきり、2.177秒のリードを守り優勝。今季第3戦富士以来の自身2勝目を飾った。
2位は野中で、今季8回目の表彰台に。3位は小高を1.008秒差で退けた菅波となり、スーパーフォーミュラ・ライツでの待望の初表彰台を獲得した。4位は小高、5位は古谷という結果に。6位には川合が入り、2戦連続のポイント獲得となった。最終的に太田の1分45秒601はファステストラップとなり、2ポイントを得ている。
マスタークラスは、オープニングラップからDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)と今田信宏(JMS RACING with B-MAX)がテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。しかし2周目に今田がDRAGONをかわし、最後は12.268秒のギャップを築き優勝。前日の第13戦で13ポイントまで詰められたマスタークラスのチャンピオン争いで、得点差を広げることに成功した。