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いよいよ今季最終大会。専有走行は木村偉織がトップタイム
これまで5大会が行われてきた2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権。シリーズの締めくくりとなる第6大会が9月22日(木)からいよいよ岡山県の岡山国際サーキットでスタートした。ここまでの5大会でシリーズをリードするのは、7勝を挙げた小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)。2位には2勝ながら高い表彰台獲得率を誇る太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)が86ポイントで続いており、このふたりでのチャンピオン争いとなった。
そんな最終大会には、楽しみなメンバーも加わった。2011年のユーロF3チャンピオンで、2015年にはマノー・マルシャからF1も戦ったロベルト・メルヒ・ムンタンがB-Max Racing Teamから急遽参戦。さらに今回、Rn-sportsの10号車は川合孝汰に代わり、鈴鹿での第2大会にも出場した元嶋成弥が乗り込むことになった。
ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSとの併催となる今回の大会は、9月22日(木)午後零時10分から専有走行1回目が予定されていたが、直前のGTワールドチャレンジ・アジアの走行でクラッシュがあったため、午後零時20分から走行がスタートした。ただ直前からポツポツと雨が降り出す、難しいコンディションとなっていった。
そんな専有走行1回目では、B-Max Racing Teamの今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が、前回大会でペナルティーポイントがついたため、このセッションで走行せず。30号車には関口雄飛が乗り込み走行を開始した。また、元嶋の10号車には2021年のスーパーフォーミュラ・ライツに同チームから参戦していた三宅淳詞が乗り込んでいる。
時折雨が強く降るなど難しいコンディションとなった専有走行1回目だが、ベストタイムはコンディションが良かった序盤に記録され、木村が1分23秒117でトップタイムを記録。関口が1分23秒946で2番手、3番手には太田がつけることになった。
続いて行われたGTワールドチャレンジ・アジアのプラクティス2では雨脚が強まり、路面はフルウエットとなった。10分遅れの午後3時40分にスタートした専有走行2回目では雨脚はやや弱まったものの、各車ともウエットを履きコースへ。この走行からはDRAGON、元嶋がドライブを開始したほか、セッション終盤には今田もコースインしている。
時折コースアウト等があり、一度赤旗中断もあった専有走行2回目だが、終盤には雨も上がり、路面上の水量も減った。そんななか、2回目のトップタイムは太田の1分38秒451という結果に。小高が1分38秒750で2番手に。3番手には1分39秒192で菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)がつけた。
ロベルト・メルヒ・ムンタン(B-MAX Racing 320)
■2日目の午後に待望のドライに
初日は雨がらみとなってしまったスーパーフォーミュラ・ライツ第6大会だが、明けた走行2日目の9月23日(金)は雨はほとんど止んでいたものの、午前9時にスタートした専有走行3回目は、コース上に水が残りウエットでスタートすることになった。午前はなかなかコンディションは回復しなかったものの、終盤には路面が乾きはじめた。
各車とも路面が良化した終盤にタイムを上げることになったが、木村が1分13秒168でトップタイムを記録。2番手に1分23秒274で野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)、3番手には1分23秒431で小高が続くことになった。
この日は午後から雨の予報も出ていたものの、天気予報は好転していき、GTワールドチャレンジ・アジアのフリープラクティスの後、午後1時15分からスタートしたスーパーフォーミュラ・ライツの専有走行4回目は、待望のドライコンディションとなった。
雲は厚いものの、終盤には薄日もさすなか、このセッションではタイムも向上。中盤には各車が1分22〜23秒台に突入していく。ただそんななか、開始から1時間15分過ぎに元嶋成弥(Kデンタルオフィス Rn)が2コーナー先でクラッシュを喫し、赤旗中断となった。
セッション再開後、1分21秒869までタイムを縮めたのは木村。チェッカーまでこのタイムを上回る車両はなく、専有走行全体のトップで走行を終えることになった。2番手は1分21秒875を記録した菅波がつけ、B-MAX RACING TEAMがワン・ツー。3番手には太田、4番手には小高がつけた。
「ドライのフィーリング、クルマと自分のマッチングには良い感触を得ていますが、ウエットには課題があって取り組んでいます。専有走行のトップはいつも獲っていたので、そこはいつもどおりだと思っています」とトップタイムの木村は語った。
「もてぎ大会のように良い予選にしたいですし、伸び幅が欲しいところですね。今週末は来季に繋がる良いレースをしていきたいです」
また3番手で終えた太田は「雨が絡んだ専有走行で、思ったほどテストをできなかったのですが、他も同じだと思います。僕たち自身のポテンシャルを上げることに専念しました。この日の午後の感触はポジティブで、確実に上げられるところを残しています。予選でトップに立てるところをみせられるのではないかと思います」と専有走行を振り返った。
一方ランキング首位の小高は、「あまり良い手ごたえがある専有走行ではありませんでした。またGTワールドチャレンジ・アジアとの併催が初めてで、コンディションがいつも違う感触があります。明日朝の予選でどうなるか分かりませんし、合わせ込みも難しそうです。クルマは悪くないと思うので、自分で上げられるところはしっかり上げていきたいです」と語った。
「あとは自分次第です」という小高がランキング首位で迎える9月23日(土)の公式予選、そして第16戦の決勝レース。小高が言うようにコンディションの変化も重要なポイントになりそうだ。