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スタートを制した佐野雄城が開幕4連勝を飾る
佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)
5月15日(木)から2日間、5回に渡って行われた専有走行を経て、2025年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第2大会は第4戦/第5戦の公式予選、第4戦の決勝レースが予定されていた5月17日(土)を迎えた。ただ、この日のオートポリスは朝から深い霧と強い風雨に見舞われ、コンディションは走行が可能な状態ではなく、大会組織委員会は午前8時20分に第4戦/第5戦公式予選のキャンセルを決定。第4戦のグリッドには、5月16日(金)の専有走行5回目のベストタイムが採用されることになった。
直前に小雨が舞ったものの、ドライコンディションのもと行われた専有走行5回目は、最後に1分37秒930を記録した野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)がトップタイムを記録。佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が1分38秒292で続いた。3番手にはケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)、4番手にはこの大会から参戦したエステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)がつけた。
佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)
■第4戦は18日に延期。スタートで佐野がリード
5月17日(土)の午後4時15分からスケジュールされた第4戦の決勝レースだが、オートポリスは雨は小康状態になったものの霧が深く、コースイン直前になって第4戦は5月18日(日)の午前8時30分に延期された。
明けた5月18日(日)もオートポリスは曇天。早朝から上空には雲が流れ、視界はいまひとつだったものの、少しずつ霧は晴れ午前8時30分にいよいよ第4戦のスタートを迎えた。コースはわずかに濡れていたものの、全車がスリックタイヤを装着してコースインした。
迎えたスタートでは、佐野が好ダッシュ。フレデリック、大きくホイールスピンしてしまった野村という順位で1コーナーに続く。これにマッソン、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)が続くトップ5となった。スタートでリードを奪った佐野は1周目からリードを広げ、3周目にはユーズドタイヤでスタートしていたフレデリックに対して2.543秒のリードを築いた。
一方その後方では、フレデリック、野村、マッソンの3台が一団に。1秒ほどのギャップで古谷を先頭にザック・デビッド(B-MAX RACING 324)、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)、三井優介(DELiGHTWORKS)が僅差の5番手争いを展開した。
ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)
■マスタークラスも清水康弘が4連勝
トップに立った佐野は、レースの半分となる11周を過ぎるころには7.018秒のリードを築くなどひとり旅となっていき、中盤2番手集団のなかでは野村とマッソンのバトルが激化。ただ、野村は抜きどころの1コーナーを抑える走りをみせていき、2〜4番手は膠着状態となった。しかし15周目、マッソンへのディフェンスにおけるドライビングマナーについて、野村に対して5秒のタイムペナルティが課された。
そんな争いを後目に、佐野は最終的に13.320秒のリードを保ち優勝。開幕4連勝を飾ることになった。2位はフレデリック、野村のタイムペナルティもありマッソンが3位表彰台を獲得することになった。5番手争いは結果的に順位の変動はなく、野村のタイムペナルティもあり古谷が4位に。デビッドが5位、小林が6位となった。三井は7位、野村はタイムペナルティ5秒が加算され8位となった。
マスタークラスは、クラストップスタートだったのは今田信宏(JMS RACING TEAM)だったが、1周目を制したDRAGON(TEAM DRAGON 324)がリードする。しかし4周目、DRAGONにはスタート手順違反のタイムペナルティ10秒が課されてしまった。
DRAGONはタイムペナルティを考えるとリードを広げたいところだったが、クラス2番手につけていた清水康弘(GNSY RACING 324)がピタリとDRAGONの背後につけていく。中盤以降、DRAGONはペースも苦しくなっていき、17周目の1コーナーでは清水がDRAGONをオーバーテイク。名実ともに優勝を飾り、4連勝となった。DRAGONには終盤、今田も接近。結果的に清水、今田、DRAGONという順位となった。