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野村勇斗がポール・トゥ・ウイン。2025年チャンピオンを決める
2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会は、いよいよ9月7日(日)午後1時05分から、週末最後のレースとなる第15戦を迎えた。早朝こそ晴天だった富士スピードウェイは曇り空となっていたが、雨の心配はなくドライコンディションとなった。
この第15戦は、9月6日(土)に行われた第13戦の結果でグリッドが決定しており、第14戦でポイントを111まで伸ばしている野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)がポールポジション。フロントロウの2番手にはエステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)が並んだ。
2列目には古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)、三井優介(DELiGHTWORKS)というふたりが並び、チャンピオン争いでは背水の陣となった佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が5番手。ザック・デビッド(B-MAX RACING 324)が6番手につけた。
■スタートで野村がリードを奪う
午前に行われた第14戦からはほとんど変わらない暑さのなかで行われた第15戦。フィニッシュ時に野村が佐野に対して7ポイント差をつけるとチャンピオンが決する緊張感のなか迎えたスタートでは、野村が好発進を決める一方、2番手発進のマッソンは加速が鈍ってしまう。
逆に、好スタートを決めたのが古谷。TGRコーナーでは野村に並びかけ、コカ・コーラコーナー、100Rと野村に並んでいくものの、オーバーテイクはならず。野村がトップ、古谷が2番手に。3番手には今回も好スタートを決めた三井が浮上。デビッドが4番手につけたが、佐野がこれをオーバーテイク。4番手に浮上した。
トップに立った野村だが、2番手の古谷は今回ニュータイヤを投入しており、僅差の戦いを仕掛けていく。3番手の三井はややギャップが開き始め、ひとつでも順位を上げたい佐野が三井のテールについた。6周目のTGRコーナーでは佐野が一気に三井に仕掛けていくも、オーバーテイクはならず。11番手スタートと後方から大きくジャンプアップしてきた小林を含めた三つ巴の戦いとなっていった。
野村と古谷の戦いは5周目以降も0.5秒ほどの僅差の戦いとなっていく。さらに白熱していったのは3番手争い。10周目には小林が佐野をオーバーテイクし4番手に浮上。佐野はいよいよ後がなくなってきてしまったが、その後も三つ巴の状態は続いた。
■3番手争いは3台による大激戦に
14周目、その争いの中でTGRコーナーでついに小林が三井に仕掛けていくが、2台がTGRコーナーからコカ・コーラコーナーにかけて並んで競り合ったことでペースが鈍り、背後につけていた佐野が100Rからヘアピンにかけて2台を一気にオーバーテイクしていく。ファイナルラップ、佐野が3番手、三井が4番手、小林が5番手というオーダーとなったが、3台はTGRコーナーから100Rまで再度三つ巴の激しいバトルを展開。この中でわずかに接触があったか、三井はタイヤにダメージを負いストップしてしまう。
そんな争いを後目に、トップ争いを展開した2台は最後までオーダーが変わらず、0.977秒差で逃げ切った野村がポール・トゥ・ウイン。今季9勝目を飾った。2位は古谷、そして3位争いは小林に軍配が上がり佐野が4位に。この結果、1大会を残し野村勇斗が2025年のスーパーフォーミュラ・ライツのチャンピオンに輝くことになった。
5位はデビッド、6位はケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)という結果に。三井はコースサイドにストップしレースを終えた。
マスタークラスは、スタートで今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が先行。DRAGON(TEAM DRAGON 324)、清水康弘(GNSY RACING 324)が続く展開となる。DRAGONは3周目に今田に並びかけるなどバトルを仕掛けるなど今回も激しい展開となったが、4周目には清水が一気にトップへ浮上しそのまま逃げ切り。第9戦以来となる勝利を飾り、タイトル争いをリードして最終大会を迎えることになった。