今季最終大会もてぎの専有走行は佐野雄城が2日間ともトップタイム - superformula lights

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今季最終大会もてぎの専有走行は
佐野雄城が2日間ともトップタイム

2025/11/28

佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)

 2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、9月6日(土)~7日(日)に静岡県の富士スピードウェイで行われた第5大会から約3ヶ月弱というインターバルで、いよいよシーズン最終大会となる第6大会を迎えた。舞台は昨年同様、栃木県のモビリティリゾートもてぎだ。

 すでに野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)が2025年のチャンピオンを決めているが、この第6大会は3人の新たなドライバーが参加することになった。DELiGHTWORKS RACINGの2号車には、ヨーロッパを主戦場としている山越陽悠が乗車。B-MAX RACING TEAMの58号車には、FIA-F4で活躍してきた松井啓人が加わった。また新たにBuzz Racingがシリーズに参加。KEN ALEXがマスタークラスにエントリーした。

 そんな第6大会の走行は、11月27日(木)午前9時からの専有走行1回目でスタートした。薄曇りのなか、ペナルティポイント累積のためセッション途中に走行を始めた三井優介(DELiGHTWORKS)以外の14台が開始時にコースインしたが、この木曜午前の専有走行1回目では、坪井翔が37号車Deloitte. HTP TOM'S SFLに、三宅淳詞が30号車TEAM DRAGON 324に、佐々木大樹が4号車JMS RACING TEAMをドライブ。また昨年王者の小出峻が8号車GNSY RACING 324をドライブするなど、全日本F3選手権/スーパーフォーミュラ・ライツ卒業生たちが数多く乗り込んだ。

 セッションは序盤、初のスーパーフォーミュラ・ライツながら、山越が1分44秒149を記録しトップに立ったが、開始から54分というタイミングで今季チャンピオンである野村が1分43秒657までタイムアップを果たした。これに続くかのように、坪井が1分43秒810までタイムアップし2番手に続いた。

 野村のタイムは、セッション終盤小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が1分43秒082まで伸ばし更新したほか、佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)も1分43秒327にタイムアップするなど、最終戦らしい僅差となったが、最終的に小林の1分43秒082が最速のまま変わらず。野村、佐野と続くトップ3となった。

 続く専有走行2回目は曇り空のもと、午後2時からスタートした。坪井は午後は38号車モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFLに乗り換え、セッション前半のみを周回。その後はふたたび小林が乗り込んだ。また清水康弘(GNSY RACING 324)、DRAGON(TEAM DRAGON 324)、今田信宏(JMS RACING with B-MAX)といったマスタークラスの顔ぶれもセッション途中からドライブしている。

 11月下旬で陽も短く、セッション後半にはかなり暗くなり始める状況となった専有走行2回目だが、セッション中盤までは三井、山越とDELiGHTWORKS RACINGの2台が好タイムを記録していくが、これを上回ってきたのは野村。1分43秒142までタイムを伸ばしたが、さらにこれを佐野が1分43秒133で上回りトップに立った。

 終盤にはアタックシミュレーションを行うドライバーも多くいたが、ここで1分42秒854までタイムを縮めたのは佐野で、初日をトップで終えることになった。2番手は1分42秒880を記録した野村で、3番手には小林が1分42秒885で続いた。この3台のみが1分42秒台に入れることになった。

野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)

小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)

■2日目は野村と佐野がトップを分け合う

 走行2日目となった11月28日(金)は、午前8時30分から専有走行3回目が予定されていたが、モビリティリゾートもてぎは晴天だったものの、前夜から降り続いていた雨の影響か、朝からサーキットは霧に包まれ、専有走行3回目は15分ディレイとなる午前8時45分に始まった。また開始時はダンプコンディションで、スリック装着車とウエット装着車が分かれることに。またコンディション回復を待つドライバーも見られた。

 その後コンディションが好転していくにつれ全車が走行。時折コースアウト車両も見られたが、セッションは赤旗中断なく進んでいき、レコードライン上も少しずつ乾いていくことになった。

 セッション終盤には、予選に向けたアタックシミュレーションも行われ、ここで野村が1分43秒387までタイムアップ。2番手につけたのは今週がもてぎ初走行の山越で、1分43秒685を記録。3番手には三井が続き、DELiGHTWORKS RACINGが2~3番手を占めることになった。

 2時間55分のインターバルで迎えた午後零時55分からの専有走行4回目は、2日間の走行の締めくくりとなった。専有走行3回目でトラブルに見舞われた伊東黎明(LMcorsa OTG 320)もセッション途中からコースインした。

 そんな専有走行4回目は、チェッカーを前にして、各車が再度アタックを行っていくが、ここで1分43秒042を記録したのは佐野。野村が1分43秒101で2番手に。小林が1分43秒552で3番手につけた。チェッカー時には松井、卜部和久(B-MAX RACING 324)がコース上にストップしたが、そのままセッション終了となった。

「初日、2日目ともトップタイムで終えることができたので良かったのですが、野村選手、小林選手とずっと僅差の争いなので、少しのミスで予選は簡単に下がってしまいますし、バランスのわずかな差でポールポジションは獲れないと思います。しっかり合わせ込まなければと思っています」と佐野。

「ただ良い流れで来ることができているので、この調子でいければポールは難しくないと思っています。今年最後のレースですし、今季は野村選手にシーズン途中から勝たれてしまっているので、最後3レースを勝って終わりたいです」

 一方、2番手につけた野村も「まわりも速いですからね。初日から佐野選手、小林選手とずっと同じようなタイムですし、僅差の争いですからね。予選ではミスせず1周まとめることができたらと思っています」と佐野同様、予選が重要になると語った。

 第6大会もてぎは11月29日(土)、午前8時50分から第16戦/第17戦の公式予選が、午後2時10分から第16戦の決勝レースが行われる。

三井優介(DELiGHTWORKS)三井優介(DELiGHTWORKS)

エステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)エステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)