2022年シーズンがいよいよ開幕。専有走行は野中誠太が最速 - superformula lights

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2022年シーズンがいよいよ開幕。専有走行は野中誠太が最速

2022/04/08

野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)

 7名の新規参戦ドライバーを含む13台が集うことになった2022年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権が、いよいよ静岡県の富士スピードウェイを舞台に開幕した。これまで鈴鹿サーキット、富士スピードウェイでの2回の公式合同テストを経て、各車両の装いも新たにシーズンを迎えることになった。

 迎えた第1大会は、4月7日(木)の午後零時35分から専有走行1回目がスタートした。この木曜専有走行では、一部の車両に登録外のドライバーが乗車。JMS RACING with B-MAXの4号車には佐々木大樹が、TEAM DRAGON B-MAX 320の30号車には松下信治が乗り込んだ。

 春の日射しが注ぐなか、各車がチェック等を経ながら少しずつペースを上げていくが、開始から27分が近づこうかというところで、野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)が電気系トラブルを抱えコースサイドにストップ。この車両回収のため、一度赤旗が提示された。

 その後は各車ともに順調にラップを重ねていき、30号車をドライブした松下がセッション終了3分前に1分33秒529までタイムを縮め、この専有走行1回目のトップに。今季から参戦を果たし、オフの公式合同テストでスピードをみせていた菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が松下とほぼ同じタイミングで1分33秒661を記録。2番手につけた。

 3番手にはこちらもオフテストで好調だった太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)、4番手には木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)、5番手には佐々木と、スピースA41エンジン搭載車がトップ5に。6番手に小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)がつけた。

 全日本スーパーフォーミュラ選手権の次世代車両開発テストをはさみ、午後3時25分からスタートした専有走行2回目。気温も下がり、やや風が出はじめるなかセッションが進められていった。この走行では、TEAM DRAGON B-MAX 320の30号車にDRAGONが乗車。JMS RACING with B-MAXの4号車には序盤は佐々木が、走行途中からは今田信宏がドライブしている。走行1回目でトラブルに見舞われた野中もこのセッションでコースに復帰した。

 夕焼けが出はじめるなか、走行は午後4時50分まで行われたが、途中赤旗中断はなくセッションが進んだ。走行開始から37分というところでは、木村が1分33秒058をマーク。さらに1時間が近づこうかというタイミングで、菅波が1分32秒991までタイムを上げトップに立つ。

 終盤にはニュータイヤを投入するチームもあったが、風やコンディションのためかタイムは大きく上がらず。終盤はトラブルでアタックはできなかったが、菅波の1分32秒991がこのセッションのトップに。2番手に木村、そして3番手には川合孝汰(Rn-sports 320)がつけた。今季レギュラー参戦するドライバーのうち10名が1秒以内につける僅差で、走行2日目に誰が抜け出すのか注目が集まった。

菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)

■2日目は野中、菅波がトップタイムを分け合う

 一夜明けた4月8日(金)は午前8時から1時間30分の専有走行3回目がスタートした。くっきりと富士山が顔を出す晴天のなか序盤に野中が1分32秒912までタイムを上げ、平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)が1分33秒052をマーク。気温も関係するのか、早々に1分33秒前後までタイムが上がっていった。

 セッション終盤にはニュータイヤを履く車両もありアタックシミュレーションが展開されていくが、早朝すでに路温が高く、かつ気温が上がったことや風があったことからか、ここでは木村が1分33秒066にタイムを上げたのみで、ほとんどのドライバーがベストを更新できず。公式合同テストや前日の専有走行2回目でも見られたが、終盤ベストタイムが上がらない状況が続いていた。

 この専有走行3回目では、野中の1分32秒912がトップ、平良、菅波と続くトップ3に。4番手に木村、5番手に太田がつけた。

 TCR JAPANやN-ONE OWNER'S CUPの専有走行を経て迎えた午後零時30分からの専有走行4回目は、2日間の最後のセッション。やや風が強くなるなか、この日は3回目、4回目ともアクシデント等はなく、着実にメニューをこなしていくことになった。

 そんななか、気温も高く午後の走行では、最後に1分33秒851をマークした菅波が最速となった。専有走行2回目、3回目にはトラブルもあったというが「もともと実績があるチームですし、マシンが良いのも分かっているので、自分がどこまで詰められるかを公式合同テストでこなし、エンジニアとどう走らせれば良いのかを進めてきました。今のところ好調に過ごすことができています」と菅波は語った。

「ただ、今日からスーパーフォーミュラも走りますし、路面コンディションが頻繁に変わっています。明日は予選の前にもTCR JAPANがありますし、いかにアジャストできるかが課題だと思います。その時のポテンシャルをしっかり発揮できれば良い順位にいられると思うので、ミスなく頑張ります」

 午後に2番手につけたのは、3回目トップタイムの野中。初日はトラブル等もあったが、「コンディションが大きく変わっていくなかではありますが、クルマとしても自分のドライビングとしてもいろんなことを試し、やっと良いベースができてきたのではないかと思います」と専有走行を振り返った。

「今日は午前、午後で路温がかなり異なりましたが、それほど左右されず、最終的に良い方向にもっていくことができました。スピードにも自信がついてきましたし、しっかり準備ができました。まずは落ち着いて予選、決勝を戦い、長いシーズンに向けて一戦、一戦、無駄なく準備をしていきたいですね」

 3番手につけた太田以降、この専有走行4回目でもトップ9台が0.505秒差以内と、僅差の戦いが予想される2022年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1大会。いよいよ4月9日(土)は午前8時50分から公式予選が、午後零時30分から第1戦の決勝レースが行われる。

平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)

木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)

太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)