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スタート直後のバトルを制した木村偉織が今季3勝目を飾る
8月18日(木)から走行がスタートした全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会も、8月21日(日)午後4時35分から行われた第15戦が週末最後のレース。岡山国際サーキットで開催される最終大会に繋げるためにも、大事なレースとも言えた。
そんな第15戦のグリッドは、8月20日(土)に行われた第13戦の結果によって決定され、優勝を飾った小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)がポールポジション。2位の太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)がフロントロウの2番手、木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)が3番手、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)が4番手に並んだ。
■1周目に木村がトップに立つ
午前の第14戦は曇天だったモビリティリゾートもてぎだが、直前に行われたスーパーフォーミュラ第8戦の決勝レースの頃から晴れ間が広がり、第15戦は夕日が差すなかでスタートが切られた。
ポールポジションの小高は好スタートを決める一方、やや蹴り出しが遅れたのは2番手の太田。左右から木村、古谷がこれをかわしていき、1コーナーには小高、木村、古谷の順に入っていくと、続く3コーナーでは、木村が小高の背後にピタリとつける。
続く5コーナーで木村はアウトから小高に仕掛けると、S字までの区間でサイド・バイ・サイドのバトルを展開。これを制した木村がトップに浮上した。2番手には小高、3番手には古谷が続くが、ポジションを落とした太田がピタリと古谷の背後につけていった。
中盤、トップの木村は1.5秒ほどのギャップを築きつつラップを重ねていき、その後方では古谷と太田が1秒以内、さらに3秒ほど離れて5番手に浮上した川合孝汰(Rn-sports 320)、さらに菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)と続く展開となっていった。
第13戦ではポールポジションを獲得しながら、ここまで悔しい週末を送ってきた木村は、ファイナルラップまで集中を切らすことなく、小高に対し1.959秒のマージンを守りフィニッシュ。第3大会オートポリスでの2勝以来となる、今季3勝目を飾った。
2位は小高、3位はこちらも最後まで集中を保ち、ポジションを守った古谷という結果に。第11戦SUGO以来となる表彰台獲得となった。4位は太田で、5位争いは川合を先頭に菅波、さらに平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)、野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)との4台での戦いとなっていたが、川合が5位を守り、6位に菅波という結果となった。
■マスタークラスの争いはまさかの結末に
一方マスタークラスは、スタート直後からDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)と今田信宏(JMS RACING with B-MAX)による熾烈かつクリーンなバトルが展開され、何周にも渡ってサイド・バイ・サイドの状況が続いていった。
まるでバトルを楽しんでいるかのような展開だったが、10周目、今田がS字でついにDRAGONをオーバーテイク。しかしDRAGONも負けじとバックストレートから90度コーナーへ向け、今田を再度オーバーテイクしてみせた。
ただその直後、ビクトリーコーナーへのアプローチで2台はクラッシュしてしまった。DRAGONはグラベルにストップし、今田はフロントウイングを失ったものの、翌周ピットインし車両を修復。再びコースに戻った今田はそのままフィニッシュし、昨年に続いて2年連続となる、2022年のマスタークラスチャンピオンを決めた。