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木村偉織がポール・トゥ・ウインで今季4勝目を飾る
雨に見舞われ、路面が濡れるなかでスリリングなレースが展開された7月1日(土)の第7戦から一夜明け、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第3大会は三重県の鈴鹿サーキットで第8戦/第9戦の決勝レースが行われる7月2日(日)を迎えた。
7月1日(土)に行われた第8戦の公式予選では、直前の第7戦の反省を活かし各ドライバーがセットアップを修正。イゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)が電気系のトラブルで、DRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)がセルモーターのトラブルで出走することができず10台がアタックを展開するなか、木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)が1分53秒773でポールポジションを獲得していた。
2番手につけたのは野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)で、3番手には平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、4番手にはエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)とTOM'S勢が上位に続いた。
■木村がスタートを決めトップに
午前9時15分にフォーメーションラップがスタートした第8戦は、前日とはうって変わり快晴のもと迎えた。気温も大きく上がるなかではあったが、スタートではエンジンストール等を喫する車両はなく、ポールポジションの木村がホールショット。野中、平良と続いた。
一方、6番手から好ダッシュを決めたのは古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)。5番手には小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が続き、4番手スタートだったトゥルーリはデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)にもかわされ、7番手にドロップした。
オープニングラップから僅差の攻防が展開されたものの、2周目からトップの木村が一気に逃げ切り体制をつくっていく。2周目には1分55秒113をマークすると、3周目には1分54秒919にタイムを上げ、ファステストラップを奪いにいった。
これで2番手の野中との差は一気に2秒以上に広がったが、野中の背後には平良がピタリとつけ、序盤から0.5秒程度のギャップでテール・トゥ・ノーズの状態に。前日の第7戦とはポジションを入れ換えての戦いとなった。
■2番手争いはファイナルラップに決着
この第3大会は専有走行から非常にタイム差が少なく、僅差の争いになることが予想された中、野中と平良の2番手争い、さらに古谷と小出の4番手争い、ビダーレスとトゥルーリの6番手争いと各所で接近戦が展開された。
しかし鈴鹿はオーバーテイクがしづらいコースで、2番手争いは平良が再三に渡って野中のテールを脅かすも、順位変動には至らなかった。そんなバトルを後目に、木村は12周のレースで着実にリードを広げ、最後は7.310秒差をつけフィニッシュ。第7戦での悔しさを晴らす今季4勝目を飾った。
2番手争いはファイナルラップまで激しいバトルが展開され、スプーンでタイミングを合わせた平良が日立Astemoシケインでついに野中をオーバーテイク。平良が2位、野中が3位でフィニッシュすることになった。古谷が4位、小出が5位、ビダーレスも6位を守り、1ポイントを獲得している。マスタークラスは畑享志(A-NeKT with B-MAX 320)が6周目にはDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)をかわす走りをみせ、11位でフィニッシュ。マスタークラス連勝を果たした。