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長屋宏和氏 SUPER FORMULA LIGHTS観戦記 2023 Vol.2
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権公式ホームページをご覧の皆さんこんにちは。長屋宏和です。2023年のシリーズも残すところ1大会。今回は、岡山国際サーキットでの第5大会を僕の目線で観て、感じたことを書かせて頂きます。
◆TODA RACINGの小出峻選手が3連勝
小出峻選手が、TODA RACINGの地元レースである岡山で3連勝! そう簡単に成し遂げられることではありません。
今回の小出選手は強かったですね。第14戦では予選2番手からスタートで順位を上げてトップでゴール。第15戦に関しては、スタート後のアトウッドコーナーで1車身イン側をブロックしたことで立ち上がりが鈍くなり、スリップストリームも効いてバックストレートで並走。ブレーキング時には半車身、イゴール・オオムラ・フラガ選手に前に出られていましたが、粘り強くイン側を取り返しポジションキープに成功しました。
第15戦では、その後セーフティカーが出るまでは10秒以上のリードの独走。セーフティカーが退去してすぐのゴールでタイム差は見えなくなりましたが、岡山ラウンドの小出選手は一歩飛びぬけていました。
予選で前のポジションにいること、1周目をトップで帰ってくることをしっかり走りで示してくれました。最終戦もてぎラウンドもこの走りが見られれば、チャンピオンの可能性も出てきますね。僕の古巣でもあるTODA RACINGのドライバーですので、応援しています(笑)。
第14戦、意地のファステストラップ1ポイント獲得
第13戦の予選で満足がいくアタックができず、第13戦と第15戦でまさかの最後尾からスタートとなったTOM'Sの平良響選手。シリーズランキング争いも万事休すかと思いましたが、しっかり第13戦で5位、第14戦、第15戦とも4位まで追い上げ、しかも、第14戦では最終ラップにファステストラップを記録し、1ポイント獲得。粘り強さをみせてくれました。
この1ポイント獲得が最終戦を終えたときにどのように響くか、注目ですね。
TOM'Sのチーム全体で言うと岡山ラウンドは不調でしたが、約2か月間の期間でしっかり修正してくると思います。
1位で10ポイント×3、ポールポジション1ポイント×2、ファステストラップ1ポイント×3で合計35ポイント。最終大会を残し、ランキング1位の平良選手から3位の小出選手までのポイント差は16ポイントで、まだまだシリーズチャンピオンの逆転範囲内です。
昨年のもてぎラウンドは、TODA RACINGとB-MAX RACING TEAMが予選を分けあい、決勝はTOM'Sが2勝、B-MAXが1勝でした。まったく読めませんね。
◆ThreeBond TOMEIエンジンがトップタイム!
今季はDRAGON選手が使用してきたThreeBond TOMEIエンジン。岡山大会の走行初日となった9月6日のテストセッションの1回目では、TEAM DRAGON B-MAX 320を関口雄飛選手がドライブしてトップタイム! 2022年3月の富士合同テストでHELM MOTORSPORTSの平木玲次選手が記録して以来のトップタイムとなりました。
まだまだ期待したいエンジンですね。
◆2024年に向けたテストカー
9月7日の専有走行ではぶっちぎりのトップタイムを記録しました。これが条件の違いなのか、マシン、エンジンの差なのかは今後の開発で決まっていきます。全車イコールになればいろいろなことが、より明確になるでしょう。
ただ、僕がいちばん変化を感じたのは、F3時代から続くエンジンメーカーによって左右差があるエンジンのエアボックスがない!! 僕はけっこう好きだったのに……。これも時代の変化ですね。
長屋宏和 HIROKAZU NAGAYA
1979年12月31日生まれ。13歳のときに見たF1日本グランプリに影響され、レーシングドライバーを志す。2002年、TODA RACINGから全日本F3に参戦。同年F1のサポートレースでクラッシュし、頚椎損傷C6の重傷を負うが、必死のリハビリで2004年、ハンドドライブでのレーシングカート走行を果たし、大きな感動を呼んだ。チェアウォーカーとなった後、自身のファッションへのこだわりを活かし、チェアウォーカー向けファッションブランド『Piro Racing』を立ち上げ話題に。2013年人間力大賞グランプリ、内閣総理大臣奨励賞受賞。いまも愛するスーパーフォーミュラ・ライツの現場を訪れるほか、ハンドドライブで自らサーキットを楽しみ、レーシングチームの監督や富士登山へ挑戦する等、今もそのチャレンジングスピリットは消えない。
https://www.instagram.com/pironagaya/
https://twitter.com/piroracing
https://www.facebook.com/hirokazu.nagaya
長屋宏和氏 SUPER FORMULA LIGHTS観戦記 2023 Vol.2
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権公式ホームページをご覧の皆さんこんにちは。長屋宏和です。2023年のシリーズも残すところ1大会。今回は、岡山国際サーキットでの第5大会を僕の目線で観て、感じたことを書かせて頂きます。
◆TODA RACINGの小出峻選手が3連勝
小出峻選手が、TODA RACINGの地元レースである岡山で3連勝! そう簡単に成し遂げられることではありません。
今回の小出選手は強かったですね。第14戦では予選2番手からスタートで順位を上げてトップでゴール。第15戦に関しては、スタート後のアトウッドコーナーで1車身イン側をブロックしたことで立ち上がりが鈍くなり、スリップストリームも効いてバックストレートで並走。ブレーキング時には半車身、イゴール・オオムラ・フラガ選手に前に出られていましたが、粘り強くイン側を取り返しポジションキープに成功しました。
第15戦では、その後セーフティカーが出るまでは10秒以上のリードの独走。セーフティカーが退去してすぐのゴールでタイム差は見えなくなりましたが、岡山ラウンドの小出選手は一歩飛びぬけていました。
予選で前のポジションにいること、1周目をトップで帰ってくることをしっかり走りで示してくれました。最終戦もてぎラウンドもこの走りが見られれば、チャンピオンの可能性も出てきますね。僕の古巣でもあるTODA RACINGのドライバーですので、応援しています(笑)。
第14戦、意地のファステストラップ1ポイント獲得
第13戦の予選で満足がいくアタックができず、第13戦と第15戦でまさかの最後尾からスタートとなったTOM'Sの平良響選手。シリーズランキング争いも万事休すかと思いましたが、しっかり第13戦で5位、第14戦、第15戦とも4位まで追い上げ、しかも、第14戦では最終ラップにファステストラップを記録し、1ポイント獲得。粘り強さをみせてくれました。
この1ポイント獲得が最終戦を終えたときにどのように響くか、注目ですね。
TOM'Sのチーム全体で言うと岡山ラウンドは不調でしたが、約2か月間の期間でしっかり修正してくると思います。
1位で10ポイント×3、ポールポジション1ポイント×2、ファステストラップ1ポイント×3で合計35ポイント。最終大会を残し、ランキング1位の平良選手から3位の小出選手までのポイント差は16ポイントで、まだまだシリーズチャンピオンの逆転範囲内です。
昨年のもてぎラウンドは、TODA RACINGとB-MAX RACING TEAMが予選を分けあい、決勝はTOM'Sが2勝、B-MAXが1勝でした。まったく読めませんね。
◆ThreeBond TOMEIエンジンがトップタイム!
今季はDRAGON選手が使用してきたThreeBond TOMEIエンジン。岡山大会の走行初日となった9月6日のテストセッションの1回目では、TEAM DRAGON B-MAX 320を関口雄飛選手がドライブしてトップタイム! 2022年3月の富士合同テストでHELM MOTORSPORTSの平木玲次選手が記録して以来のトップタイムとなりました。
まだまだ期待したいエンジンですね。
◆2024年に向けたテストカー
9月7日の専有走行ではぶっちぎりのトップタイムを記録しました。これが条件の違いなのか、マシン、エンジンの差なのかは今後の開発で決まっていきます。全車イコールになればいろいろなことが、より明確になるでしょう。
ただ、僕がいちばん変化を感じたのは、F3時代から続くエンジンメーカーによって左右差があるエンジンのエアボックスがない!! 僕はけっこう好きだったのに……。これも時代の変化ですね。
長屋宏和 HIROKAZU NAGAYA
1979年12月31日生まれ。13歳のときに見たF1日本グランプリに影響され、レーシングドライバーを志す。2002年、TODA RACINGから全日本F3に参戦。同年F1のサポートレースでクラッシュし、頚椎損傷C6の重傷を負うが、必死のリハビリで2004年、ハンドドライブでのレーシングカート走行を果たし、大きな感動を呼んだ。チェアウォーカーとなった後、自身のファッションへのこだわりを活かし、チェアウォーカー向けファッションブランド『Piro Racing』を立ち上げ話題に。2013年人間力大賞グランプリ、内閣総理大臣奨励賞受賞。いまも愛するスーパーフォーミュラ・ライツの現場を訪れるほか、ハンドドライブで自らサーキットを楽しみ、レーシングチームの監督や富士登山へ挑戦する等、今もそのチャレンジングスピリットは消えない。
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