SUGO大会の専有走行は荒尾創大がトップタイム - superformula lights

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SUGO大会の専有走行は荒尾創大がトップタイム

2024/06/21

荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)

 大分県のオートポリスで開幕した2024年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権は、約1ヶ月強のインターバルを経て第3大会を迎えた。舞台は宮城県のスポーツランドSUGO。タイトなコースレイアウトだがテクニカルで、毎年多くのバトルも展開されている。

 そんな第3大会には、1台が増えて12台がエントリーした。第2大会には出場しなかった2023年FIA-F4インディペンデントカップ王者の藤原誠(TEAM DRAGON 324)が今大会でデビューし、第2大会で藤原車をドライブしていた荒川麟が、B-MAX RACING TEAMに移り51号車をドライブすることになった。

 走行開始となった6月20日(木)のスポーツランドSUGOは快晴に恵まれ、初夏の陽気のなか午後3時から専有走行1回目が行われた。2時間の走行では、マスタークラスの4台のうち、3台がドライバーをシェア。前大会同様、今田信宏(JMS RACING TEAM)の4号車は佐々木大樹が、DRAGON(TEAM DRAGON 324)の30号車には菅波冬悟が乗車。また清水康弘(GNSY 324)の8号車には、大ベテランの影山正美が乗り込んでいる。

 各陣営でアウト~インを繰り返しながら、アクシデント等はないまま進んだ初日のセッションは、終盤各車がタイムアップ。最終的に1分13秒850を記録した小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)がトップタイムを記録した。

 2番手にはケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)が1分14秒085で続き、3番手には荒川がつけB-MAX RACING TEAM勢がトップ3を占めた。4番手には野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が、5番手には中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が続いている。

小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)

■2日目は曇天に。午前は中村が、午後は荒尾がトップタイム

 快晴となった6月20日(木)から一夜明けた6月21日(金)のスポーツランドSUGOは、一転して曇り空となった。蒸し暑さが感じられるなか、午前9時から専有走行2回目がスタートした。ここでも各車がアウト~インを繰り返していったが、開始から1時間04分というタイミングで赤旗が提示された。

 これはDRAGONが最終コーナーで激しくクラッシュしたためで、30号車はリヤエンドを大破。DRAGONは自力で車両から降りることができたが、車両回収とタイヤバリアの修復のため16分間セッションが中断した。

 再開後、各車がタイムを上げていくが、1分13秒796で専有走行2回目のトップタイムを記録したのは中村。これにフレデリックが1分13秒904で続き、3番手には小出が1分13秒905という僅差で続いた。4番手は小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、5番手は野中となった。

 専有走行2回目の後に行われたスタート練習、そして2時間30分ほどのインターバルで迎えた専有走行3回目は、変わらず曇天のなかで行われた。翌日の公式予選に向けて各車が最後の調整を進めていったが、DRAGONは車両修復が間に合わず出走せず、11台が走行した。

 このセッションでも終盤に各車がタイムを上げていったが、ここで1分13秒378を記録したのは荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)。2番手は1分13秒536で中村、3番手は1分13秒669で小出と続くことに。4番手は小林、5番手はフレデリックと、僅差のなか各セッションのトップタイムがすべて異なる僅差の争いとなった。

中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)

■上位ドライバーたちがそれぞれに手ごたえ

 2日間3セッションでの最速となった荒尾は「専有走行1回目ではトップから0.8秒差だったのでどうなるかと思いましたが、今日の午前、午後といろいろなことを試すことができ、ユーズドでも良い感触を得ていたので、最終的にトップタイムを出すことができて良かったです」と振り返った。

「前大会のオートポリスでは、スーパーフォーミュラの後のコンディションに合わせることができませんでしたが、クルマはしっかり2日間合わせてきたので、うまくいけば良いと思っています」

 また、初日トップタイムの小出は「常にトップ3にいられるので、悪くはないと思っています。安定して上位にいるのは強みではないでしょうか。ただ明日の予選でその後の順位がかなり変わってきますので、そこでトップタイムを確実にするためには何が必要なのかを、明日までにしっかりと用意したいと思っています」と予選に向けて語った。

 そして2日目の午前でトップタイム、午後に2番手という位置につけた中村は「SUGOをライツで走るのは初めてだったので、初日は“怖い”という印象しかありませんでした」と1日目は苦戦していたと明かした。

「ハイスピードのSPコーナーなどはかなり萎縮してしまっていたのですが、今日に向けて勇気を出して頑張ることを課題として、今日は午前、午後と成長してこられていると思います。オートポリスでは専有走行トップタイムだったのに予選で7番手だったのですが、今日は上位タイムを残せましたし、予選に向けてどうアジャストすれば良いかは分かってきていると思います。タイヤのウォームアップをうまくやり、落ち着いて走れるかが大事だと思っています」

 上位から下位までが僅差で、予選に向けて予想がつかない展開となったスーパーフォーミュラ・ライツ第3大会の専有走行。6月22日(土)の第7戦/第8戦で誰がポールポジションを獲るのか気になるところだ。明日は午前11時から公式予選が、午後3時35分から第7戦の決勝レースが行われる。