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鈴鹿で合同テストがスタート。小林利徠斗が初日最速
12月17日(火)から、三重県の鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権のシーズン3回目の合同テストがスタートした。11月30日(土)~12月1日(日)にモビリティリゾートもてぎで行われた最終大会で2024年のシーズンは幕を閉じたが、この第3回目の合同テストでは、2025年以降に向けて多くのルーキードライバーたちもダラーラ320のステアリングを握った。
テスト初日となった12月17日(火)の鈴鹿サーキットは、朝から冬の寒さとなったものの、天候は快晴に恵まれた。そんななか、午前9時30分から合同テストのセッション1がスタートした。
今回参加したのは13台で、20台のドライバーがエントリーしていたが、車両をシェアするドライバーとしてはDELiGHTWORKS RACINGの2号車はまずはFIA-F4で戦ってきた三井優介がドライブ。B-MAX RACING TEAMの4号車はまずは影山正美が乗り込み、途中でRYO.Iに交代した。またB-MAX RACING TEAMの50号車は、2024年チャンピオンの小出峻がドライブしている。
TOM'Sが1名、B-MAX RACING TEAMが2名スーパーフォーミュラ・ライツ初登場の外国人ドライバーを起用するなど、目新しさが多いセッション1となったが、走り出しはまずケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)が1分53秒253を記録。これをエステバン・マッソン(TOM'S)が塗り替えていく。
しかし、2024年にフル参戦してきた小林利徠斗(TOM'S)がこれを上回る1分52秒314を記録すると、上位陣は続々と1分52秒台へ。さらにセッション終盤に小林は1分51秒248までタイムを縮め、セッション1をトップで終えた。
これに続いたのは三井で1分51秒477を記録。さらにマッソンが1分51秒631で3番手に続き、4番手には古谷悠河(TOM'S)、5番手には伊東黎明(LM corsa)がつけた。
■1日目の最速タイムは小林
午後1時30分からスタートしたセッション2は、やや風も和らぐ中で迎えた。DELiGHTWORKS RACINGの2号車は、2024年にフル参戦していた荒尾創大に交代。B-MAX RACING TEAMの4号車にはRYO.Iが、50号車には2024年FIA-F4チャンピオンの野村勇斗が乗り込んだ。
ただ開始直後、2コーナーでケイレン・フレデリック(B-MAX RACING TEAM)がクラッシュ。ほぼ同時にエステバン・マッソン(TOM'S)がデグナーカーブアウト側でクラッシュしたことから、この日初めての赤旗が提示された。マッソン車はダメージが大きく、このセッションでは走行することができなかった。
セッションは午後1時56分に再開されたが、この後まず1分52秒台に入っていったのは荒尾。これに小林、古谷、そして今回が初のスーパーフォーミュラ・ライツドライブとなった佐野雄城(TOM'S)が続いた。
その後、続々とタイムが上がり最後はニュータイヤでのアタックが行われたが、ここで1分50秒401までタイムを縮めたのは小林。2番手につけた荒尾に0.867秒という大きな差をつけテスト1日目の最速となった。
「調子は良いですしセットアップもさまざまな方向を試すことができました。結果的にニュータイヤを入れてのあのタイムで最速にはなりましたが、実際のレースウイークとはコンディションが違いすぎるところもあるので、タイムは僕の中ではあまり参考にならないと思っています」と小林。
すでに小林はスーパーフォーミュラのテストもこなしているが「こんな日が来ると思わなかったのですが、すごくライツが遅く感じます(苦笑)。アクセル全開にしても踏めていないんじゃないかと思うくらいでした。しかしその分目と頭に余裕をもって走れていますし、頭を使って安定感ある走りにしたいです」と語った。
■DELiGHTWORKS RACINGのふたりはそれぞれ手ごたえ
そして2番手につけたDELiGHTWORKS RACINGの荒尾は「トップと2番手、さらに3番手とすごく離れているので、なんというか不思議なセッションでした。この季節のコンディションが関係あるのかもしれませんね。自分としては有意義なセッションになりましたし、今回この体制でドライブさせていただいたことに感謝しています。もし来季もこのまま乗ることができたら嬉しいです」と語った。
午後の3番手につけたのは古谷で、4番手に車両修復を終えふたたびコースインしたフレデリック、5番手には佐野がつけた。初日総合では、まだスーパーフォーミュラ・ライツに出場していないドライバーの中でのトップタイムは午前にドライブした三井となった。
「スーパーフォーミュラ・ライツは3回目のドライブですが、今年のパッケージは初めてでした。今年のクルマはF4に近づいた印象があり、すごく乗りやすかったです。最初は目や体感も慣れませんでしたが、1セッションでアジャストすることができました」と三井。
「最後にベストタイムで来ているなかでスプーンでオーバーステアを出してしまったので、それがなければトップと同じようなタイムを出せていたと思います。小林選手のタイムに迫るためにはどうすれば良いかを考えていきたいと思います。でも有意義なテストにできました」
スーパーフォーミュラ・ライツ合同テストは12月18日(水)も初日と同じスケジュールで行われる。顔ぶれも異なる予定で、非常に楽しみなところだろう。