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野村勇斗がポール・トゥ・ウインで第7戦を制し初優勝を飾る
6月19日(木)のスポーツ走行から週末に向けた走行がスタートし、6月20日(金)は2回の専有走行が行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第3大会。2日間とも岡山国際サーキットは真夏の暑さとなっていたが、迎えた6月21日(土)の岡山国際サーキットは曇天。暑さもひと段落といった趣きのなか、午前9時から第7戦の公式予選がスタートした。
各車ともアウトラップから5〜6周目にアタックを展開していったが、ここで1分22秒154までタイムを縮めたのは、専有走行2回目でトップタイムだった野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)。これにザック・デビッド(B-MAX RACING 324)が続き、B-MAX RACING TEAM勢がフロントロウを占めることになった。
これに続く3番手には、専有走行2回目からセットアップが向上した三井優介(DELiGHTWORKS)がつけ、自己最高位グリッドを獲得。4番手には小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が続くことになった。
■オープニングラップに激しい攻防
第7戦の予選終了から約4時間のインターバルで迎えた第7戦の決勝レースは、この週末で最も長い25周というレース距離。天候は午前から変わらず曇天だったものの、蒸し暑さが増すなか午後1時30分に決勝レースの火ぶたが切って落とされた。
レースはオープニングラップから激しい攻防が展開された。ポールポジションの野村、2番手スタートのデビッドがスタートをしっかりと決める一方、さらに好ダッシュを決めたのが3番手スタートの三井。2コーナーからアトウッドの攻防でデビッドに並びサイド・バイ・サイドの戦いが展開されたが、デビッドが2番手を死守していく。
1周目、デビッドと三井の攻防の背後から近づいたのは、1周目のポジションアップを狙っていた4番手スタートの小林。ヘアピンからリボルバーコーナーに向けた攻防のなかで三井に並ぶと、3番手に浮上。三井はややブレーキングに苦しみ、2周目にはケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)にもオーバーテイクを許してしまうことに。2周を終えてトップは野村、2番手にデビッド、3番手に小林、4番手にフレデリック、5番手に三井と続くオーダーに変化した。
3周目に入ると順位変動はやや落ち着き、野村は5周目には2番手のデビッドに対して1.874秒の差をつけるが、2番手以下が接近。デビッドと小林、フレデリックが僅差の争いとなっていく。序盤こそ苦しんだ三井だが、ペースは悪いものではなく、5周を過ぎると2〜4番手争いにしっかりと食いつき、やや離れてエステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)、佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)と続く展開となった。
中盤以降、2番手以降の争いはデビッドと小林、さらにフレデリックから三井、マッソン、佐野という4台の集団の戦いとなっていく。ペースに優る小林は何度もデビッドにオーバーテイクを仕掛けるが、ようやく決着がついたのは20周目。ヘアピンからリボルバーコーナーへの攻防を制した小林が2番手に浮上するも、3番手にドロップしたデビッドにはフレデリック、さらにマッソンを15周目、三井を18周目にかわした佐野が急接近。表彰台争いが激化することになった。
小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)
■野村が逃げ切り。3位争いはデビッドが守る
そんな戦いを後目に、リードを守り続けた野村は25周のレースをしっかりとキープ。最後は6.668秒をつけ、スーパーフォーミュラ・ライツでの初優勝を飾った。2位は小林で、3位争いはファイナルラップまで緊迫することになったが、デビッドがフレデリックを0.483秒差で退け、スーパーフォーミュラ・ライツ初表彰台を獲得することに。4位はフレデリック、5位は佐野、6位に三井という結果となった。
マスタークラスは、ポールポジションこそ清水康弘(GNSY RACING 324)が獲得していたものの、スタートでエンジンストールを喫し、DRAGON(TEAM DRAGON 324)がトップに浮上。すぐさまリスタートし追い上げた清水と接戦を展開していった。しかし13周目、清水がDRAGONをオーバーテイク。トップに立つとそのまま逃げ切り、今季5勝目を記録した。