TOPICS
鈴鹿合同テストのセッション3は名取鉄平がトップタイム
3月10日(水)からスタートした全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の鈴鹿合同テストは3月11日(木)、走行2日目を迎えた。前日に続き11台が参加し、全日本スーパーフォーミュラ選手権のテスト1回目に続く午前11時30分から2時間のセッション3が行われた。
この日は、前日に松下信治、藤波清斗がドライブしたB-MAX RACING TEAMの50号車に名取鉄平が乗車。またTEAM TOM'Sの1号車には、1日目午前に続き野中誠太が乗り込んだほか、TEAM TOM'Sの36号車のジュリアーノ・アレジは直前にスーパーフォーミュラをドライブしてからのスーパーフォーミュラ・ライツの走行となった。
晴天のもと行われたテストでは、2020年の最終戦富士以来のスーパーフォーミュラ・ライツ乗車となった名取が1分52秒922というタイムをマーク、これに平良響(TEAM TOM'S)、三宅淳詞(ルーニースポーツ)、アレジ、野中が続くが、開始から33分というところで野中が1分51秒863へタイムを上げトップに躍り出ると、平良、アレジがタイムを更新。TEAM TOM'S勢が上位を占めていく。また、前日デグナーでクラッシュした河野駿佑(RS FINE)も車両修復を終え、無事に走行を重ね4番手につけていく。
そんななか、開始から45分過ぎというところでこのセッション1回目の赤旗が提示された。佐藤蓮(TODA RACING)がデグナーふたつめのアウト側のスポンジバリアにクラッシュしたためで、走行は残り57分というところで再開された。
再開後、今度は名取が1分51秒666へタイムを上げ、トップに浮上。その後も各車が積極的に周回を重ねていくが、開始から1時間14分というところで三宅淳詞がデグナーでコースアウト。クラッシュはしなかったが、グラベルにストップしてしまい、二度目の赤旗中断となった。
その後はアクシデントなくセッションは続いていくが、残り20分を切ると名取は1分51秒425へタイムアップ。さらにコースに復帰した佐藤も1分51秒743をマーク。残り15分にはアレジも1分51秒504へタイムを伸ばした。
ただチェッカー間際、今田信宏(B-MAX ENGINEERING)がデグナーで、名取鉄平がS字でそれぞれストップを喫してしまい、そのまま3回目の赤旗が提示されセッションは終了。最終的に1分51秒046までタイムを上げた名取がこのセッションのトップタイムに。平良、アレジ、佐藤、野中と続くトップ5となった。
「最後はトラブルが出てしまったのですが、それがなければ1分50秒台にも入れることができたと思っています。昨年の鈴鹿戦ともコンディションが異なり、スーパーフォーミュラが走った後ということもありセットアップも難しかったのですが、自分を試しながら走ることができたので、2時間とはいえ良い時間を過ごすことができました。また初めてのチームですがホームのように迎えてくれました」とトップタイムをマークした名取。
「今年は全勝をしたいですし、またメーカーの育成ドライバーに戻りたいです。今年は正直、その自信はあります」
また2番手につけた平良は、「富士でもドライブしましたが、鈴鹿の方がやはり体力面では厳しいですね。特にアタックシミュレーションはキツかったです。ドライビングの面では、昨日宮田(莉朋)先輩がドライブしてくれたので、そのデータをじっくり見ながら、今日に活かすことができたと思います。今年はまわりからは“勉強の一年”とは言われていますが、チャンピオンを目指していきたいですね」と2日間での進歩を語った。
今回スーパーフォーミュラ・ライツ初体験となった野中は「チームの雰囲気はもちろん、スーパーフォーミュラ・ライツも見たことがなかったので最初の走行は緊張しましたし、FIA-F4よりも20秒速い世界なので、体力面等も厳しくなると予想していましたが、Gやコーナリングスピードは予想以上でした」と感想を語った。
「それでも車両に安心感があったので勢いよく走ることはできたのですが、それに目や体がまだついていかないところはありました。昨日宮田選手に乗ってもらい、考える時間もあったので、改善することもできました。体力ももっと鍛え、次回の富士テストも参加する予定なので、トップとの差を詰めていきたいですね」
スーパーフォーミュラ・ライツの鈴鹿合同テストはこの3セッションですべてのスケジュールを終え、次回は3月24〜25日に富士スピードウェイで開幕前最後の合同テストが行われる。