名取と佐藤のマッチレースは名取に軍配。2021年開幕戦を制す - superformula lights

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名取と佐藤のマッチレースは名取に軍配。2021年開幕戦を制す

2021/04/03

名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)

 2日間3セッションに渡る専有走行を経て、迎えた4月3日(土)の富士スピードウェイは薄曇り。この日は午後零時15分から、30分間の公式予選が行われ、2021年最初のポールシッターを決めるタイムアタックが展開された。

 全車がセッション開始と同時にコースインし、1回目のアタックを行っていくが、ここで名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が1分34秒201をマーク。佐藤蓮(TODA FIGHTEX)、平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が続いていくが、コンディションの違いも大きく、2セット目のニュータイヤに向けて各車一度ピットに戻り、調整をしていくことになる。

 終盤、各車は再度コースインしアタックを展開していくことになるが、ここで名取が1分33秒517へタイムアップ。佐藤も1分33秒597にタイムを上げるも、名取のタイムには0.080秒届かず、名取が第1戦のポールポジションを獲得。2番手には佐藤がつけた。3番手には野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が、4番手にはジュリアーノ・アレジ(TOM'S 320)がつけ、TOM'S勢が2列目に並んだ。

第1戦スタート第1戦スタート

■トップ争い、そして中団の争いが白熱

 公式予選の後、スーパーフォーミュラの公式予選等を経て迎えた第1戦の決勝レースは、第1ラウンドで最も距離が長い21周で争われた。薄曇りのコンディションは変わらないが、やや気温が下がるなか、午後4時25分にフォーメーションラップがスタートした。

 練習はしていたとはいえ、多くのドライバーが初めての本番のスタートとなったが、ポールポジションの名取は参戦2年目の経験もあり、好スタートを決めると一気にイン側へ。佐藤を牽制しながら、TGRコーナーに首位で入っていく。一方、3番手スタートの野中はわずかに蹴り出しが遅れ、アレジ、平良響(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が先行。アレジと平良はコカ・コーラ・コーナーで激しい競り合いをみせるが、アレジが3番手を手中に収めた。

 トップを走る名取は5周目には佐藤に対し1.004秒のリードを保ち、佐藤と後方のアレジ、平良とは2.660秒の差がつき、マッチレースの様相を呈し始める。一方スタートで順位を落とした野中は6番手につけるものの、神晴也(Albirex-RT)、三宅淳詞(MAX RACING 320)、さらに好ペースで走る小山美姫(B-MAX ENGINEERING 320)が近づいていった。

 しかし中盤に入ると、名取と佐藤のギャップは1秒以内に。一方佐藤とアレジの差は4.827秒へと拡大する。また差が近づいていったのは、5番手を走る河野と6番手の野中、7番手の神。15周目に入ると、3台はテール・トゥ・ノーズに。首位争いとともに緊迫していくことになった。

 そんな3台の争いは、18周目に動く。TGRコーナーでアウトから河野に並びかけた野中は、コカ・コーラ・コーナーへの競り合いで並びかけるとインを突き、5番手に浮上。河野はたまらずアウトのランオフに出てしまい、神も河野をパス。さらに神は野中に迫った。

 神と野中はダンロップ・コーナーで激しい攻防を見せるが、立ち上がりで2台はクラッシュ。神はリヤウイングを破損してしまい、野中も遅れてしまうことに。これで6番手には三宅が浮上した。

野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)

■最後は名取が逃げ切り

 一方、トップ争いはファイナルラップに向けて満を持して佐藤が名取とのギャップを削りとっていく。21周目、コントロールラインで名取と佐藤との差はわずか0.407秒。名取はイン側にマシンを振りブロックラインをとった。

 佐藤はトヨペット100Rコーナーからアドバンコーナーにかけて名取とのギャップを縮めていくが、アドバンコーナーでわずかに佐藤のリヤが出てしまう。これで名取と佐藤の差はわずかに広がり、名取が逃げ切りトップチェッカー! ポール・トゥ・ウインで開幕戦勝利、そしてスーパーフォーミュラ・ライツでの初勝利を飾った。名取はファステストラップをマークしており、フルマークを達成した。

 2位は佐藤、3位はアレジという結果に。平良が4位、河野が5位、三宅が6位でチェッカーを受けた。小山は追い上げたものの7位でフィニッシュ。マスタークラス優勝となった今田信宏(JMS RACING with B-MAX)は8位となった。

名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)