佐藤蓮が3連勝で第5大会を完全制覇。名取はまさかの無得点に終わる - superformula lights

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佐藤蓮が3連勝で第5大会を完全制覇。名取はまさかの無得点に終わる

2021/08/29

第9戦を制した佐藤蓮第9戦を制した佐藤蓮

 8月26日(木)から走行が始まったBuzz presents全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会も、8月29日(日)午後4時15分から迎えた第9戦が最後のレースとなった。本来、第3大会のオートポリス大会で行われる予定だった第9戦は、悪天候により中止となっており、この第5大会に組み込まれた。

 通常の3レース制のレースウイークと同様、この第9戦は8月28日(土)に行われた第13戦の決勝レースの結果でグリッドが決まっており、ポールポジションは2連勝中の佐藤蓮(TODA FIGHTEX)。フロントロウの2番手は名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)となった。

 2列目は3番手にジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)、4番手には河野駿佑(RS FINE K&N 320)がつけ、午後4時15分にフォーメーションラップがスタートしていった。

第9戦 スタート第9戦 スタート

■1周目に名取がまさかのコースアウト

 気温29度と、この週末の3レースのなかでは最も涼しいコンディションとなったが、一方で最長の20周で争われた第9戦。スタートでは、佐藤がホールショットを決めトップで1コーナーに入るが、2番手争いが白熱。2コーナーで3番手スタートのアレジが名取に並びかけると、3~5コーナーへの攻防でアレジが2番手に浮上する。

 さらにその後方では、3コーナーで5番手スタートの野中誠太(Kuo カローラ中京 TOM'S 320)が河野に並びかけ、オーバーテイク。これで1周目は佐藤、アレジ、名取、野中、河野と続くオーダーに変化する。

 しかし、1周目の90度コーナーでまさかの光景が。名取がブレーキング時、アウト側の縁石に乗った瞬間姿勢を乱し、グラベルにオーバーランしてしまったのだ。「何が起きたのか分からない」と名取自身もショックを受けた状態で、なんとかグラベルからコースに復帰したものの、これで野中が3番手に浮上。この第9戦でチャンピオン決定の可能性もわずかにあった名取だったが、この第5大会でのタイトル決定はなくなった。

 トップ争いは、アレジと佐藤がファステストラップを更新し合う展開に。6~7周目と佐藤が更新しジワジワとアレジとの差を広げていくが、アレジも9周目には1分45秒742をマーク。翌周には佐藤がファステストを取り返すなど、最速タイムの応酬となった。またその後方では、野中と河野、さらに5番手につけた三宅淳詞(MAX RACING 320)との差が僅差で、緊迫した中盤戦が展開されていくことになった。

名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)

■ファステストラップの応酬は佐藤が制す

 12~13周を終える頃になると、首位の佐藤、さらに2番手のアレジも少しずつラップタイムが下がりはじめ、レース終盤は2~3秒のギャップのままレースは進んでいった。そんななか、佐藤は最後までリードを守り切り、トップチェッカー。11周目に佐藤がマークした1分45秒608がファステストとなり、このもてぎラウンドで佐藤は3連勝、全レースでファステストラップを獲得しフルマークを達成した。

 2位はアレジで、3戦連続表彰台を獲得。チャンピオンの可能性を残すことになった。3位は野中で、鈴鹿サーキットでの第4戦以来の表彰台獲得となった。4位は河野、5位は三宅、6位は第3戦富士以来のポイントとなる神晴也(Byoubugaura B-MAX Racing 320)となった。名取は終盤、ファステストラップを狙ったものの更新はならず、7位でフィニッシュ。無得点で第9戦を終えた。

 マスタークラスは、このレースも着実に走りきった今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が3連勝。今季10周目を飾っている。