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スタートの攻防を制した木村偉織が第7戦で初優勝
2日間4セッションにわたる専有走行を経て、変則的に5月20日(金)午後4時30分から公式予選が行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第3大会。曇り空のもと、少しずつ気温が下がっていくなかで行われた第7戦/第8戦の公式予選では、1セット目のニュータイヤのアタックでは1分36秒932を、一度ピットインした後、続々とタイムが更新されていくなかで1分36秒608をマークした太田格之進(HFDP WITH TODA RACING)が第7戦のポールポジションを獲得した。
この第7戦で2番手につけたのは、専有走行から好調で1分36秒647というタイムをマークした木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)。3番手には野中誠太(PONOS Racing TOM’S 320)が、4番手には菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)がつけた。
なお、第7戦予選で7番手につけていた古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)はエンジン交換のため5グリッド降格となり11番手、専有走行でダメージを負い予選を走れず、モノコック交換となった川合孝汰(Rn-sports 320)は12番手からスタートを切ることになった。
■スタートで太田と木村がバトル
予選から一夜明け、迎えた5月21日(土)は、午前11時45分に第7戦の決勝レースを迎えた。前夜に雨が降ったオートポリスは早朝こそコース上に水が残るコンディションとなっていたが、第7戦の前に行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権のフリー走行のうちにコースは乾き、ドライコンディションとなった。
フォーメーションラップの後迎えたスタートだったが、全車がグリッドに着いたところで、シグナルのシステムトラブルにより、スタートはディレイに。レースは1周減算となり、午後零時05分に再度フォーメーションラップが始まった。
スタートでは、後方で平木湧也(HELM MOTORSPORTS 320)、DRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が発進できず遅れる一方、フロントロウの太田、木村は好発進。1コーナーでは木村が太田に並びかけ、さらに2コーナー、3コーナーと並走しながらバトルを展開していく。
4コーナーまでの間に、接触せんばかりのギリギリの攻防を制したのは木村で、オープニングラップをトップで通過。一方、「無理はしなかった」と一歩引いて2番手につけたのは太田、そして3番手は、スタートで順位を上げた平良響(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)とのサイド・バイ・サイドのバトルを制した野中が続いていった。
これで1周目は木村、太田、野中、平良、そして5番手に菅波冬悟(Byoubugaura B-MAX Racing 320)、6番手に小高一斗(Kuo モビリティ中京 TOM’S 320)と続くオーダーとなった。
■13周のレースは木村が逃げ切り
トップに立った木村は、専有走行での好調そのままに5周目には1.363秒とリードを築いていくが、太田もプッシュし、大きなギャップを築かせず、2台は等間隔のままレースを進めていく。3番手の野中、4番手の平良とは、少しずつギャップが広がっていくことになった。
レースは5周を過ぎる頃になると、ほんのわずかながら小雨が舞いはじめるコンディションとなっていくが、急速に路面を濡らすほどではなかった。ただそんななか、木村を追っていた太田がタイヤがわずかに厳しくなり、ややペースダウン。第2ヘアピンでわずかにコースオフも喫したこともあり、2台の差は2秒に広がっていった。
1周減算となったことから13周で争われた第7戦だが、木村はそのままリードを守り切り、ファステストラップもマーク。嬉しいスーパーフォーミュラ・ライツ初優勝を飾ることになった。2位は太田、3位は野中という結果に。上位陣は序盤から大きな順位の変動はなく、4位に平良、5位に菅波、6位は小高という結果となった。
マスタークラスは、DRAGONがスタートで遅れたことから、序盤若手ドライバーたちとバトルも展開した今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が優勝。今季3勝目を飾った。