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第4戦は平良響がポール・トゥ・ウインで今季初優勝
2日間に渡る専有走行が荒天に見舞われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第2大会は、第4戦/第5戦の公式予選、第4戦の決勝レースが行われる6月17日(土)を迎えた。この日は天候が一変し、初夏の陽気のなかで午前11時からの予選を迎えた。
青空のもとコースインした12台のマシンは、アウトラップ後3周目あたりからアタックに入っていく。ここで1分14秒680までタイムを縮めたのは、前日の専有走行後も自信をみせていた平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)。僅差の2番手につけたのは、1分14秒797を記録したイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)で、第1大会オートポリスで3連勝を飾った木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)は1分14秒840で3番手につけた。
4番手につけたのは小出峻(HFDP WITH TODA RACING)で、5番手にはまだまだセットアップに悩んでいる様子だった堤優威(Rn-sports F320)がつけることになった。
■スタート直後にアクシデントが
迎えた第4戦の決勝レースは、この週末最長となる26周で争われた。直前に行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の公式予選でクラッシュにより赤旗中断があったことから、当初予定から20分遅れとなる午後3時55分にフォーメーションラップが始まった。午前中こそ爽やかだった陽気だが、午後は夏の暑さに。体力も要求されるレースとなった。
スタートでは、上位陣は順調なスタートを切る一方、今季最高位スタートだった5番手の堤がストールを喫してしまう。一方1周目の4コーナーでは、6番手につけていたデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)のインを古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)が差したものの、2台はクラッシュ。古谷が車両を破損しグラベルにストップしてしまったことから、レースはセーフティカーランとなった。ビダーレスは一度ピットに戻った後、コースに復帰したが、コース復帰時にピット出口の赤信号を見落としてしまい、のちにドライブスルーペナルティも課された。
レースは9周目にリスタートを迎えたが、平良を先頭にオオムラ・フラガ、木村、小出、エンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)という6台が接近戦を展開していく。
そのまま中盤戦に向けて膠着した争いとなっていくかに思われたものの、10周目のレインボーコーナー立ち上がりで、オオムラ・フラガがわずかにコースオフを喫してしまう。これで3番手につけていた木村がオオムラ・フラガのテールにピタリとつけ、2台は接近戦に。一方で先頭の平良は2台の争いの間に少しずつギャップを広げることに成功していった。
上位の争いでは、オオムラ・フラガと木村、さらに5番手を争うトゥルーリと野中の争いが接近戦となっていったが、終盤にはレースペースの変化か、ふたたび2〜6番手が接近していくことになった。
イゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)
■マスタークラスは今田が今季2勝目
そんな争いを後目に、平良は15周目に1分15秒511というタイムをマークすると、最後は2番手に3.367秒のギャップをつけてトップチェッカー。今季初優勝を初めてのポール・トゥ・ウインという形で飾り、ファステストラップも記録したことから、こちらも自身初のフルマークという結果を残した。
2番手争いはファイナルラップまで1秒差以内の争いが続いていたが、最後はオオムラ・フラガが0.698秒差の2位でフィニッシュ。スーパーフォーミュラ・ライツでの初表彰台を獲得した。3位は木村で、4位は小出という結果に。5番手争いもファイナルラップまで接近したものの、トゥルーリ、野中の順でフィニッシュしている。
マスタークラスはスタート直後から3台による熾烈な争いが展開されていたが、この攻防を制した今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が優勝。第1戦オートポリス以来の2勝目を飾った。