マッチレースを制した平良響が連勝で今季2勝目を飾る - superformula lights

TOPICS

マッチレースを制した平良響が連勝で今季2勝目を飾る

2023/06/18

平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)

 長丁場の26周で争われた6月17日(土)の第4戦から一夜明け、全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第2大会スポーツランドSUGOは第5戦/第6戦の決勝日となる6月18日(日)を迎えた。午前9時から行われた第5戦は気温28度という暑さのなか、19周の決勝レースのスタートを迎えた。

 前日に行われた第5戦の公式予選では、木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)が1分14秒488を記録し、小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が1分14秒897で続いていくが、第4戦でもポールポジションを獲得していた平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が1分14秒693、さらに1分14秒418とタイムを縮め、木村と小出を上回り連続ポールポジションを獲得した。

 2番手となった木村、3番手の小出に続いたのはイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)。5番手には堤優威(Rn-sports F320)がつけた。一方8番手だった古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)は、第5戦を前にエンジン交換を行なったため5グリッド降格のペナルティを課せられていた。

第5戦 スタート第5戦 スタート

■スタートでは2台がわずかに遅れる

 夏の日射しが注ぐなかで迎えたスタートでは、トップ3は順調な蹴り出しをみせるも、やや加速が鈍ってしまったのは4番手スタートのオオムラ・フラガと5番手スタートの堤。1コーナーは平良、木村、小出と続き、2台をかわしてきた6番手スタートのエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)が4番手、7番手スタートのデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)が5番手に続いた。

 前日の第4戦ではレースを通じて2番手争いが激化し、トップを走っていた平良にとっては比較的楽な展開となっていたが、この日の第5戦は序盤から平良と木村のマッチレースの様相を呈しはじめた。3番手につけた小出とはギャップが広がる一方で、5周を過ぎても平良と木村の差は0.499秒。とはいえ、オーバーテイクポイントとなる1コーナーや馬の背ではしっかりと平良がポジションを守っており、緊迫した展開が続いた。

 3番手の小出から後方は少しずつギャップが広がっていったが、トップ争い同様僅差の戦いとなったのは6番手となったオオムラ・フラガと7番手の堤。1秒以内のギャップでレース終盤に至るまで戦いを続けていった。

 上位陣はギャップが変わらないまま終盤戦を迎えていたが、9周目にレースの様相が一変した。畑享志(A-NeKT with B-MAX 320)が、SPコーナー立ち上がりでわずかにコースオフ、縁石で跳ねるかたちとなってしまい、フロントウイングが脱落してしまった。

 このパーツはSPコーナーから最終コーナーにかけてのコース上に落下してしまったことから、セーフティカーが導入されることになる。残り周回が少なくなるなかで、一気に上位陣のギャップが接近。レースがリセットされることになった。

平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)

■リスタートを決めた平良が逃げきり

 レースは14周目にリスタートを迎えたが、平良、木村、小出というトップ3のポジションは変わらず。緊迫のバトルとなったのは4番手のトゥルーリを先頭とした戦いで、トゥルーリにビダーレスが並びかけ、さらにその背後につけたオオムラ・フラガ、堤、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)がS字までの間にそれぞれポジションを奪おうとアクションを仕掛けていった。

 接触ギリギリの攻防が各所で展開されるなか、8番手だった野中が姿勢を乱してしまったが、その間隙を突いた古谷が野中の前に。その他のバトルでの順位変動はなかったが、終盤に至るまでトゥルーリとビダーレスのバトルは激しさを増していくことになった。

 そんな戦いを後目に、トップの平良はしっかりと木村とのギャップを保ち逃げ切り。第4戦に続く連勝を飾った。ただ今回は、ファステストラップは木村のものに。2位は木村、3位は小出という表彰台の顔ぶれとなった。トゥルーリとビダーレスのバトルもそのまま順位変動はなくフィニッシュ。6位はオオムラ・フラガ、7位は古谷を抑えきった堤となった。

 マスタークラスは、スタートでDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が先行したものの、2周目の1コーナーでオーバーテイクをみせた今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が優勝。第4戦に続く連勝を飾った。