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スタートを制した小出峻が2連勝を飾る
9月6日(水)に走行がスタートした全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5大会はいよいよ第14戦/第15戦の決勝日となる9月10日(日)を迎えた。この日の岡山国際サーキットはほとんど雲もなく晴天に恵まれ、朝から気温もグングンと上昇していった。
9月9日(土)に行われた公式予選では、第13戦でコースオフを喫しタイムを記録できなかった平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)も他車とともにコースイン。アタックを行っていく。そんななか、この週末好調のイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)と小出峻(HFDP WITH TODA RACING)がポールポジションを争うことになった。
続々とタイムが更新されていくなか、1分23秒649までタイムを縮め、自身初のポールポジションを獲得したのはオオムラ・フラガ。僅差の1分23秒667で小出が2番手につけることに。3番手には木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が1分23秒746で同タイムだったが、先にタイムを記録した木村が3番手、野中が4番手に。平良は第13戦で満足なアタックができなかった影響もあり、5番手に留まっていた。
■スタートで小出がリードを奪う
第13戦のフロントロウがポール、2番手を入れ替えるかたちで並んだ第14戦。迎えた午前8時50分からの決勝レースは、日射しは強いもののまだ路面温度が上がりきっていない状況だったが、スタートではオオムラ・フラガが好スタートを切るものの、さらに抜群の蹴り出しをみせた小出がトップで1コーナーへ。オオムラ・フラガには木村も襲いかかったが、オオムラ・フラガがポジションを守った。
一方その後方では、オープニングラップから各所で激しい戦いが展開される。1周目、アトウッドカーブでは7番手スタートのエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)とデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)が競り合うなかで、2台が接触。トゥルーリがアウト側のバリアにクラッシュしてしまった。
その直後、ヘアピンからリボルバーにかけては、4番手の野中と5番手の平良がチームメイト同士のサイド・バイ・サイドの戦いを展開するなど、オープニングラップを制するべく争っていたが、トゥルーリのクラッシュにともないセーフティカーが導入された。
レースは5周目にリスタートを迎えたが、ここで小出、オオムラ・フラガ、木村のトップ3が一団に。一方その背後では野中、平良、古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)というTOM'Sの3台による争いが展開された。5周目のヘアピンでは平良が野中をオーバーテイク。平良が4番手に浮上した。
また激しさを増していったのはオオムラ・フラガと木村の2番手争い。前日の第13戦で思わぬ無得点に終わっていた木村にとっては1ポイントでも大きな得点を得るべく、オオムラ・フラガとの差を縮めていった。
イゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)
■終盤はファステストラップ争いが白熱
レース後半、上位陣の争いは一時膠着していき、小出とオオムラ・フラガは1.249秒の差でそのまま18周のレースを走り切りフィニッシュ。小出が岡山大会で嬉しい2連勝、今季3勝目を飾った。2戦連続の2位はオオムラ・フラガとなった。
一方3番手の木村、4番手の平良が、それまで小出が守っていた1分24秒608というファステストラップの1ポイントを終盤に狙いにいった。木村はオオムラ・フラガとのギャップを開き、更新を狙うも届かず。
平良は終盤にアタックを行い、17周目こそ更新はならなかったが、ファイナルラップに1分24秒531を記録。ついにファステスト更新を果たした。最終周、これを阻もうと狙った木村が大きくペースを落としていたこともあり、あわや平良が3位を奪いそうになるシーンも。チェッカー時、木村と平良の差はわずか0.270秒だった。
5位は野中、6位は古谷という結果に。マスタークラスは、スタートで今田信宏(JMS RACING with B-MAX)が先行するも、オープニングラップのセーフティカー導入の混乱のなかでDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)がリードを奪うことに。僅差の争いとなっていたが、最後は2.172秒のギャップでDRAGONが優勝を飾った。