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第5戦は終盤にSCの波乱も、小出峻が逃げ切り
5月16日(木)に専有走行がスタートした全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第2大会は、レースウイークの最終日となる5月19日(日)を迎えた。この日は午前9時からシーズン2戦目となる第5戦の決勝レースが行われた。
前日の5月18日(土)に行われた第5戦の公式予選では、第4戦の予選を経てバランス変更を行った小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)が1分37秒060を記録し、第5戦のポールポジションを獲得。第4戦でポールだった小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が2番手に、中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が3番手に続いた。
第4戦の決勝では、今季新たなエンジン、タイヤになったことでスタートなど各ドライバーにとっては手探りの部分が多かったが、その経験を得て第5戦を迎えることになった。
■抜群のスタートを決めた野中が2番手に
迎えた5月19日(日)のオートポリスは、早朝は雲が多く、時折日射しがさすコンディションとなった。午前9時にフォーメーションラップが始まった第5戦だが、スタートでは2番手の小林が一瞬動き出したものの、その後ストールしてしまう波乱が起きる。
一方、ポールポジションスタートの小出はしっかりとスタートを決め、トップで1コーナーに入っていくが、その背後に続いたのは6番手から抜群の発進を決めた野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)。これに中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が続いた。
ニュータイヤを履く小出が序盤から逃げる一方、同じくニュータイヤを履く中村はユーズドの野中を猛プッシュしていく。3周目には小出と野中の差が2.598秒差に広がる一方で、2番手の野中と3番手の中村はテール・トゥ・ノーズの戦いを展開していった。
そんな2台のバトルは、7周目の1コーナーで決着する。中村がニュータイヤのメリットを活かし、最終コーナーからうまく立ち上がってスリップを奪うと、1コーナーで野中のインを突き2番手に浮上。3番手に野中が続く展開となった。
またその後方では、スタートでジャンプアップしたケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)と古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)によるバトルが展開され、中盤戦は緊迫した戦いが続けられていった。
■セーフティカーで上位争いが接近
このまま終盤までジリジリとした展開が続くかと思われた第5戦だが、9周目、マスタークラスの3番手だった清水康弘(GNSY 324)が最終コーナーでグラベルストップを喫してしまう。この車両回収のためにセーフティカーが導入され、上位陣のギャップは一気に縮まった。
レースは12周目にリスタートを迎え、2番手の中村はチャンスとばかりにトップの小出に追撃を仕掛けていくが、しっかりとトップを守りきった小出が中村を振り切り、今季初優勝を飾った。2位は中村でスーパーフォーミュラ・ライツでの初表彰台を獲得。3位は野中となった。
4番手争いは最後までフレデリックと古谷のバトルとなったが、フレデリックが順位を守り2戦連続の4位に。5位は古谷、6位は荒川麟(TEAM DRAGON 324)となった。マスタークラスは今回も今田信宏(JMS RACING TEAM)とDRAGON(TEAM DRAGON 324)の緊迫した戦いが続けられたが、今田が逃げ切り2連勝を飾った。