第12戦は小出峻が制し4勝目。マスタークラスはまさかの展開に - superformula lights

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第12戦は小出峻が制し4勝目。マスタークラスはまさかの展開に

2024/07/21

小出峻とDRAGON小出峻とDRAGON

 7月18日(木)から走行がスタートした2024年全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第4大会は、7月21日(日)に最終日を迎えた。この大会は変則的なスケジュールで、この日は午前8時20分から第12戦が行われ、第4大会のラストレースとなった。

 スターティンググリッドは7月20日(土)に行われた第10戦の決勝結果で決まっており、そのレースで2列目からスタートを決め優勝を飾った小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)がポールポジションに。2番手には荒川麟(B-MAX RACING 324)が並んだ。古谷悠河(Deloitte. HTP TOM’S 320)が3番手、追い上げた荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)が4番手につけた。

第12戦 スタート第12戦 スタート

■序盤から表彰台争いのバトルが激化

 7月21日(日)の富士スピードウェイは朝から晴天に恵まれ、湿度も高く気温28度と非常に蒸し暑いコンディション。そんななか、1周のフォーメーションラップを経てスタートを迎えた。

 ゆらめく陽炎のなか、ホールショットを決めたのはポールポジションの小出。2番手の荒川もスタートを決めたものの、3番手の古谷が並びかけ、1周目の攻防で古谷が2番手に進出していく。一方、その後方では荒尾に中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が1コーナーでアウトからオーバーテイクを仕掛けるが、TGRコーナーで2台はわずかに接触。中村がスピンを喫してしまった。

 2周目、古谷の先行を許していた荒川はTGRコーナーで2番手を奪回。また3周目にかけては、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)を相次いで攻略しポジションを上げ、5番手に進出した。

 そんな争いを後目に、トップの小出はグイグイとリードを築いていく。5周目には2番手の荒川に対し早くも3.915秒のリードを築いてみせた。一方で、3番手の古谷の後方には荒尾、さらに野中と小林がピタリとつけ、4台による表彰台争いが展開されていった。

 このバトルはレース中盤以降大きく変化していく。主役となったのは野中で、9周目のTGRコーナーで荒尾をかわすと、さらに13周目にも同じくTGRコーナーで古谷をオーバーテイク。野中は終盤に向けて2番手の荒川をも射程圏内に収めていった。

 一方、野中にかわされた荒尾はその後小林にもオーバーテイクを許したが、小林は13コーナーでわずかにコースアウト。また荒尾も走路外走行複数回によりタイムペナルティが課され、最終的には小林が5位、荒尾が6位に入ることになる。

 追い上げをみせる野中は、ファイナルラップに向けて2番手を走る荒川とのギャップを詰めていったが、0.361秒差で荒川が逃げ切り、2位でフィニッシュ。野中は3位に入り、第4大会で初めての表彰台を獲得した。

 一方でリードを広げていった小出は、7.372秒差というマージンをもってフィニッシュ。今季4勝目を飾った。古谷は4位でチェッカーを受け、た。なおファイナルラップには燃料系トラブルに見舞われたフレデリックがストップを喫している。

荒川麟(B-MAX RACING 324)荒川麟(B-MAX RACING 324)

■マスタークラスは藤原の3連勝ならず

 マスタークラスはまさかの展開となった。この第4大会で2連勝を飾り、第12戦でも終始リードを守っていた藤原誠(TEAM DRAGON 324)が3連勝をほぼ手中に収めていたが、ファイナルラップのTGRコーナー立ち上がりで「焦っていたわけでもなんでもないですし、ペースもコントロールしていたのですが」と不可解なスピンを喫してしまう。

 一方、藤原の後方でレース序盤から終始バトルを展開していたのがDRAGON(TEAM DRAGON 324)と今田信宏(JMS RACING TEAM)。ファイナルラップで藤原がスピンにより後退したことで、この2台がトップ争いとなったが、フレデリックのストップにDRAGONが一瞬目をやった隙をつき、最終パナソニックコーナーの立ち上がりで今田がDRAGONに並びかけた。

 フィニッシュラインに向けて2台は猛然と加速していくが、わずか0.001秒差でDRAGONが今田を振り切ることに。これでDRAGONが今季3勝目を記録し、2位となった今田とのポイント差を2点まで詰めて第4大会を終えることになった。