2025年シーズンが開幕。専有走行は佐野雄城がトップタイム - superformula lights

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2025年シーズンが開幕。専有走行は佐野雄城がトップタイム

2025/03/07

佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)

 2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権の開幕となる第1大会は、三重県の鈴鹿サーキットで迎えた。今季は昨年よりも台数が増え14台がエントリーしたものの、各チームから発表された参戦ドライバーのうち、エステバン・マッソン(PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFL)が2024年12月の怪我の影響で欠場、野中誠太が代役として参戦。また今田信宏(JMS RACING TEAM)も怪我のため、スーパーフォーミュラ・ライツデビューとなる森山冬星が代役を務めることになった。

 そんな第1大会だが、2025年はシーズン開幕前の合同テストが行われていないこともあり、3月6日(木)〜3月7日(金)の2日間、合計4回の専有走行が行われた。走行初日となった3月6日(木)は、曇り空で肌寒いなか、午前10時から走行がスタートした。この走行では、ザック・デビッド(B-MAX RACING 324)の51号車には木村偉織が、清水康弘(GNSY RACING 324)の8号車は影山正美が乗り込んだほか、急遽参戦となった森山は佐々木大樹と4号車をシェアしながらの初日となった。

 この専有走行1回目では、コースアウトする車両等もみられたものの、赤旗中断なく走行は進められた。終盤にはアタックシミュレーションも行われ、ここで佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が1分51秒104にタイムアップ。スーパーフォーミュラ・ライツでの初めての公式セッションをトップで終えた。2番手には1分51秒209を記録した小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)がつけ、TOM'Sがワン・ツー。3番手には2年目の荒尾創大(DELiGHTWORKS)がつけた。

 続く午後2時30分からの専有走行2回目は、薄曇りのなか行われたが、途中日立Astemoシケインにアプローチしていた三井優介(DELiGHTWORKS)と伊東黎明(LMcorsa OTG 320)が接触したことにより、一度赤旗中断。さらに後半では、最終コーナー外側で小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)がトラブルからクラッシュ。二度の赤旗中断となった。

 そんな荒れたセッションでまたもトップタイムを記録したのは佐野。ただひとり50秒台に入れる1分50秒444を記録し、初日の2回のセッションでトップタイム。2番手には野中が1分51秒060で続き、ふたたびTOM'Sがワン・ツーとなった。3番手には参戦2年目となるケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)がつけた。

野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)

■2日目は赤旗中断が多数発生

 一夜明けた3月7日(金)は、早朝こそ雨が舞ったものの、晴天に恵まれドライコンディションで午前9時05分から専有走行3回目がスタートした。途中、森山冬星(JMS RACING TEAM)のストップで赤旗が出されたほか、日立Astemoシケインで姿勢を乱したデビッドとDRAGON(TEAM DRAGON 324)が交錯。また伊東がクラッシュし、3回の赤旗が出される荒れたセッションとなった。

 そんな午前の専有走行3回目では、タイムを上げたフレデリックが1分50秒802でトップに。佐野が1分50秒821で2番手、小林、野中とTOM'S勢が続く結果となった。

 この日から走行がスタートした全日本スーパーフォーミュラ選手権の専有走行1回目をはさみ、午後1時45分から行われた専有走行4回目は、晴天だったものの風がやや強いコンディションとなった。この走行では、スプーンカーブで清水康弘(GNSY RACING 324)がストップ。さらに終盤には伊東がストップ、またチェッカー間際にはふたたび清水がS字でクラッシュと、午後も3回の赤旗が出され、そのままセッションは終了している。

 タイムを出し切れていないドライバーもいる状況ではあったが、この最後の専有走行4回目では、またも佐野が1分50秒562までタイムを縮めトップに。4回の専有走行で3回のトップタイムを記録することになった。

「正直言うと、想定よりも調子が良い状況で進めることができています。走り出しからフィーリングも自分の感覚も良い雰囲気で進められているので、まずは予選でポールポジションを獲りたいと思っています」と佐野。

「レースについては、まだ想像しきれていないところもあるので、まずはスタート含め、今まで練習してやってきたきことを活かし、レースで良い結果を得られるように頑張りたいと思います」

 速さをみせてきた佐野に対し、専有走行4回目で2番手に上げてきたのは、FIA-F4でしのぎを削ってきた野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)。「調子は上がってきていますが、まだタイム差もあります。予選に向けて上げてきているので、しっかり合わせていきたいですね」と専有走行を振り返った。

「FIA-F4と違って、スーパーフォーミュラ・ライツはタイヤのピークを出すのが難しいと感じています。ただ、2日間の走行を通じてかなり掴めてきているので、明日の朝の気温にしっかりと適応し、自分のポテンシャルを出し切れるようにしたいです」

 3月8日(土)はいよいよ午前8時30分から公式予選、午後零時30分から第1戦の決勝レースが行われる。2025年最初のポールシッター、そしてウイナーに輝くのはどのドライバーになるだろうか。

小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)