トップ争いはペナルティで決着。佐野雄城が第1戦のウイナーに - superformula lights

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トップ争いはペナルティで決着。佐野雄城が第1戦のウイナーに

2025/03/08

佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)

 2日間に渡る専有走行を終え、2025年の全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1大会は第1戦・第2戦の公式予選、そして第1戦の決勝レースが行われる3月8日(土)を迎えた。この日の鈴鹿サーキットは曇り空で、午前8時30分から第1戦の公式予選が行われた。

 そんな公式予選に先立ち、TOM'Sからは36号車PONOS Racing TOM'S TGR-DC SFLのリタイア届けが出された。これは野中誠太が併催のスーパーフォーミュラに参戦することが決まったためで、36号車はそのまま欠場。第1大会は13台で争われることになった。

 迎えた第1戦の公式予選では、10分間のアタックが展開されていくが、終盤に1分51秒230までタイムを上げたのは、専有走行から好調だった佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)。専有走行4回目で2番手だった野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)を下し、デビュー戦でのポールポジションを獲得。野村が並び、フロントロウをスーパーフォーミュラ・ライツ初参戦のドライバーが占めた。

 3番手には、新舗装に苦戦していた小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)がつけ、4番手にはザック・デビッド(B-MAX RACING 324)が続いたものの、予選後走路外走行でタイム抹消。荒尾創大(DELiGHTWORKS)が4番手となった。

第1戦 スタート第1戦 スタート

■オープニングラップに白熱のトップ争い

 スーパーフォーミュラの公式予選、さらにピットウォーク等をはさみ、迎えた午後零時30分からの第1戦の決勝レース。曇り空のなか、1周のフォーメーションラップを経ていよいよシーズンの火ぶたが切って落とされた。

 迎えたスタートでは、フロントロウの2台、小林がきっちりとスタートを決め、1コーナーではグリッドどおりの順位で入っていく一方、4番手スタートの荒尾、5番手スタートのケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)、8番手スタートの伊東黎明(LMcorsa OTG 320)がストール。順位を落としてしまう。

 これでトップ3に次ぐ順位に浮上したのは、7番手から自身が得意と語っていたスタートを決めた三井優介(DELiGHTWORKS)。さらにデビッド、卜部和久(B-MAX RACING 324)と続くトップ6となった。

 1周目は僅差のなかでの攻防が続いていくが、白熱のバトルをみせたのはトップの佐野と2番手の野村。オープニングラップのAstemoシケインで野村がサイド・バイ・サイドのバトルを仕掛けると、2周目の1コーナーまでの攻防で佐野をオーバーテイク。野村がトップに浮上した。

 一方、2番手となった佐野には小林が並びかけたが、佐野はこれを退けるとレース中盤はふたたび野村の背後につけプレッシャーをかけていく。中盤は野村と佐野のトップ争い、やや離れて小林が続く展開となった。

野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)

■野村にまさかのペナルティ

 緊迫のトップ争いが展開されるかに思われたスーパーフォーミュラ・ライツ第1戦だが、6周目にまさかのペナルティが下る。トップの野村、そしてストール後10番手でレースを戦っていたフレデリックに、反則スタートによる5秒加算のペナルティが課された。

 これでトップの野村は、2番手以下に5秒差をつける必要が出てきたが、ファイナルラップを迎えた時点でその差は2.672秒。フィニッシュ時にも差は2.861秒で、野村がトップチェッカーを受けたものの、開幕レースのウイナーはデビュー戦でポール・トゥ・ウインとなる佐野となった。ただ決勝ペースとしては好調だった野村は3番手の小林とは13.086秒の差をつけており、2位でフィニッシュ。3位は小林となった。

 一方、後方でもレース中盤、白熱のバトルが展開された。4番手争いは三井とデビッド、6番手争いは荒尾を先頭に卜部、森山冬星(JMS RACING TEAM)、さらにフレデリックによる4台のバトルが繰り広げられた。

 そんなバトルだったが、12周目の130Rでデビッドが三井をかわし4位でフィニッシュ。さらに6番手争いは14周目に荒尾がAstemoシケインでわずかにコースオフしたことで、卜部が制することに。結果的にデビッドが4位、三井が5位、卜部が6位でそれぞれ初ポイントを獲得した。

 マスタークラスは、スタートから好走をみせた清水康弘(GNSY RACING 324)がポール・トゥ・ウイン。今季初優勝を飾っている。