岡山国際サーキットSFL専有合同テスト来季参戦を視野に外国勢が参加し開催 - superformula lights

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岡山国際サーキットSFL専有合同テスト
来季参戦を視野に外国勢が参加し開催

2022/11/23

リリム・ツェンデリ(B-MAX RACING TEAM)リリム・ツェンデリ(B-MAX RACING TEAM)

 11月21〜22日、岡山国際サーキットにてSFL専有合同テストが開催された。このテストは、岡山国際サーキットの協力で1日8時間、2日間合計で16時間という長時間の専有セッションで行われ、今回初の試みであることもあってB-MAX RACING TEAMとTODA RACING、2チーム6台のみの参加となった。

 しかしながら、TODA RACINGでは今季ランキング2位を得た太田格之進がドライブしたほか、先日のFIA-F4選手権最終戦で見事今季のチャンピオンに輝いた小出峻がB-MAX RACING TEAMからエントリー。加えてB-MAX RACING TEAMからイゴール・フラガ、デビッド・ヴィダーレス、リリム・ツェンデリ、ブライス・アロンの外国人ドライバーが4人参加したことで注目を集めた。

 走行初日は早朝に濃霧が立ち込め、路面がウェットとなるなどコンディションはいまひとつながら、徐々にコースコンディションも回復。初のコース、初のマシンとあって、中古タイヤで徐々にペースを上げて行った外国勢に対し、初日にただひとりニュータイヤを投入した小出がタイム的には上回り、1分22秒556のトップタイムで初日を終了。2番手には2020年にFIA-F3に参戦も、以降実戦から遠ざかっていたフラガが2番手、3番手には太田が続いた。

 2日目は完全なドライコンディションでの走行に終始し、多くのドライバーがニュータイヤを試すなど、精力的な周回を重ねることとなったが、午前中に1分21秒187のトップタイムを刻んだのは、今回参加の中で唯一今季のレギュラードライバーである太田。2番手に1分21秒683で小出が続き、ヴィダーレス、フラガ、ツェンデリ、アロンが3〜6番手となったが、全てのドライバーが1分21秒台と僅差の争いに。

 午後の走行では、フラガ、アロンが早めに走行を切り上げてサーキットを後にしたものの、残る4台が走行。セッション終盤にニュータイヤを投入したツェンデリが1分21秒065のトップタイムをマーク。小出が1分21秒243で2番手、ヴィダーレスが1分21秒303で3番手と、なかなかの接戦の中での走行終了となった。

 最終的には、この最終セッションのタイムでツェンデリが総合首位に。午前のタイムで太田が2番手、3番手に小出、以下、ヴィダーレス、フラガ、アロンとなった。

小出峻(B-MAX RACING TEAM)小出峻(B-MAX RACING TEAM)

テスト1日目リザルト:専有走行1結果専有走行2結果専有走行1車両別専有走行2車両別専有走行1/2総合

外国人ドライバーたちは参戦に意欲

 総合首位となったツェンデリは、昨年FIA-F2に参戦も、今季はFIA-F3、FIA-F2で数戦のみの参戦に止まっていたが、「できればまたこの日本でシーズンを通して戦いたい」と意欲を見せる。

「まだまだ多くのことを学んでいる状態だし、今回はほとんどセットアップを変えずに習熟に時間を使った感じだけれど、最終的にトップタイムで終われたことはポジティブに捉えている。このスーパーフォーミュラ・ライツのマシンは軽量&ハイダウンフォースのマシンで乗っていてすごく楽しい。FIA-F3やFIA-F2と比べてもね。まだ確定ではないけれど、次の鈴鹿テストでもドライブして、来季につなげたい」

 ドライでは初のSFLでの走行となった小出は3番手ながら「初めてしっかりドライで走りましたが、岡山ということもあり体力面では問題ありませんでした。とはいえ、やはりFIA-F4とは比べものにならないほどダウンフォースも大きいですし、コーナリング速度が高くて、これまで乗ったレーシングカーの中で一番疲れたというのが正直なところです」と手応えを語った。

「それでも、今季の岡山大会でのポールタイムまでコンマ1秒まで来れたので、まずは良かったかなと。FIA-F4はいかに自分のドライビングでクルマのポテンシャルを最大限引き出して走れるかだと思いますが、このSFLは最大限のドライビングをした上で、さらにマシンのパフォーマンスをどれだけ上げられるかが大事なのだろうな、と思いました。来季のことはまだわかりませんが、もしこのカテゴリーを走れたら、すごく多くのことを学べそうに思います」

 また、4番手となったヴィダーレスは「ものすごく多くのことをこの2日間で学ぶことができた。ライトウェイトでハイダウンフォースのこのマシンをいかに速く走らせるか、まだまだやらなければならないことは多いけれど、ポジティブにこのテストを終わることができて良かった。あとはマネージメントとチームとの交渉次第だけれど、できれば鈴鹿テストでもドライブして、来季日本で走れればと思っている」と前向きなコメント。

 eスポーツの世界でも名を馳せ、先日スーパーフォーミュラのeモータースポーツアンバサダーに就任したフラガも「2年間実戦から離れていたことを考えれば、今回レーストラックに戻れたことは嬉しかったし、タイヤの使い方など、まだ改善するべきところはありますが、2日目午前の段階で周囲と同レベルのタイムをマークできたことは結構ポジティブでした。FIA-F3は重くてパワーが大きいけれど、このSFLは軽くてパワーが限られていて、ドライビングが大きく違いますが、最後はうまく対応できたように思います。なんとか来季走れるように、これからたくさん色々頑張らないと」と流暢な日本語で語っていた。

 コロナによる水際対策の緩和に乗って、来季に向け多くの外国人ドライバーがチャンスを伺うスーパーフォーミュラ・ライツ。この後12月6〜7日にも鈴鹿サーキットでの合同テストを控えており、そこでもさらなるニューカマーが登場するかもしれない。

イゴール・フラガ(B-MAX RACING TEAM)イゴール・フラガ(B-MAX RACING TEAM)

テスト2日目リザルト:専有走行3結果専有走行4結果専有走行3車両別専有走行4車両別専有走行3/4総合